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<p>中東、米イランの緊張緩和に尽力 安倍外交の功績</p><p>中東、米イランの緊張緩和に尽力 安倍外交の功績 首相在任中は核・ミサイル開発を進めるイランと米国との間で高まった緊張の緩和に努めるなど、中東外交で日本の存在感を示した。</p><p>安倍晋三元首相が銃撃されて死去した8日、トルコやサウジアラビア、イスラエルやエジプトなど中東の主要国の首脳らは相次いで哀悼の意を表し、銃撃を非難した。首相在任…</p><p>安倍晋三元首相が銃撃されて死去した8日、トルコやサウジアラビア、イスラエルやエジプトなど中東の主要国の首脳らは相次いで哀悼の意を表し、銃撃を非難した。首相在任中は核・ミサイル開発を進めるイランと米国との間で高まった緊張の緩和に努めるなど、中東外交で日本の存在感を示した。 安倍氏は2019年6月、日本の現職首相として41年ぶりにイランを訪問し、首相として初めて最高指導者ハメネイ師と会談した。安倍氏はハメネイ師に「トップ同士がともに緊張緩和に向けた意思を持っていることが重要だ」と呼びかけ、米イラン間の調停に努めた。 安倍氏死去の報を受けてイランのアブドラヒアン外相は8日、「(安倍氏は)傑出した政治家」と評し、弔意を示した。 安倍政権は18年10月、内戦下のシリアで15年から武装勢力に拘束されていたフリージャーナリスト、安田純平さんの救出に成功した。安倍氏はこのとき、「カタール、トルコをはじめ世界各国の指導者、友人にご協力いただいた」と謝意を表明し、中東の首脳らとの間に築いた関係の深さをうかがわせた。 19年末、安倍政権は中東の緊張激化に伴う日本商船の安全確保のため、海上自衛隊の現地派遣を決定。安倍氏はその直後の20年1月にサウジアラビアなどペルシャ湾岸諸国を歴訪し、サウジのサルマン国王らと会談した。中東情勢に懸念を示し、「粘り強く外交努力を続ける」と表明した。(カイロ 佐藤貴生) 特集・連載:</p>