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 8月4~7日に開催されたWRC世界ラリー選手権第8戦『ラリー・フィンランド』において、WRC2クラスでトップフィニッシュしたテーム・スニネン(ヒョンデi20 Nラリー2)は、彼がドライブした車両にレギュレーション違反が見つかったため失格となった。

 ヒョンデ・モータースポーツNからWRCのプレミアサポートカテゴリーに参戦し見事、母国フィンランドで今季初優勝を飾ったと思われたスニネンだったが、無情にもその結果は取り消されることとなった。失格の裁定はイベント後の車検とユバスキュラでの公聴会を経て決定されている。

 スチュワードの裁定によると、スニネンのクルマに装着されていたフロントバンパーは重量が3931gであり、ホモロゲーション要項を満たすために必要な最低重量の4510gを下回っていたという。

 チームマネージャーのパブロ・マルコスとヒョンデ・カスタマーレーシングの責任者であるアンドレア・キソッティは、どちらもこのパーツが重量不足であることに同意した。

 彼らは、当該のフロントバンパーはヒョンデ・モータースポーツが制作したオリジナルパーツではなくコピー品であるとし、テストの段階でオリジナルバンパーの代替品として使用されていたと説明した。

 なお、このバンパーはヒョンデ・モータースポーツに代わってスニネンのマシンを準備したチーム・レッドグレイが誤って装着したものだという。

 スニネンの失格によってフィンランドのWRC2優勝は、7.7秒差のクラス2位でフィニッシュしたエミル・リンドホルム(シュコダ・ファビア・ラリー2エボ)のものとなった。また、イーゴン・カール(フォルクスワーゲン・ポロGTI R5)とヘイデン・パッドン(ヒョンデi20 Nラリー2)もそれぞれひとつずつ順位を上げ、WRC2クラス2位、同3位となっている。

繰り上がりで母国優勝を果たしたエミル・リンドホルム(シュコダ・ファビア・ラリー2エボ) 2022年WRC第8戦ラリー・フィンランド
繰り上がりで母国優勝を果たしたエミル・リンドホルム(シュコダ・ファビア・ラリー2エボ) 2022年WRC第8戦ラリー・フィンランド