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<p>香川は立憲と国民が共倒れ 「野党が分立して票が分散した」 | 毎日新聞</p><p>香川は立憲と国民が共倒れ 「野党が分立して票が分散した」</p><p>改選数1の「1人区」で全国最多の8人が出馬した香川選挙区は、自民現職で官房副長官の磯崎仁彦氏(64)が3回目の当選を決めた。地元選出でともに県連代表を務める立憲・小川淳也政調会長と国民民主・玉木雄一郎代表も、それぞれ公認候補を擁立。全国遊説の合間に選挙区入りするなどし、てこ入れを図ったが共倒れとな</p><p>った。2016、19年参院選と異なり、野党が候補者を一本化できなかったことなどが響いた。 「ありがとうございます」。小川氏は10日夜、立憲新人、茂木邦夫氏(35)の高松市の事務所に姿を見せ、支持者らに深々と頭を下げた。小川氏は報道陣の取材に「野党が分立して票が分散したのは間違いない。全体として野党はカオス、乱世だ。応仁の乱のような状態だ」と述べ、政権交代実現への厳しい認識を示した。国民民主新人の三谷祥子氏(55)も結果を受けて「玉木代表の知名度や信頼にぶら下がって選挙活動をしたというのが実情だった」と険しい表情を浮かべた。 野党共闘は21年衆院選で枠組みの中心となった立憲、共産が議席を減らし、戦略の見直しを迫られた。今回の参院選では、自民、公明と連携を深める国民民主が呼び掛けに応じず、前回は1人区で擁立を見送った維新の参戦もあって、多くの1人区で複数野党の競合を招いた。 香川でも政権与党や共産党へのスタンスの違いから、立憲と国民民主の溝が拡大。小川氏が「(22年度政府)予算に賛成しているのに、なぜ選挙を戦うのか分からない」と国民民主の姿勢を批判すれば、玉木氏も「国民は何でもかんでも批判するのを求めていない」と応酬した。両党を支援してきた連合香川がいずれにもつかず、産別の自主支援としたことも、支持拡大を阻む結果となった。 磯崎氏は推薦を受けた公明に加え、業界団体の支援も受けて盤石の組織戦を展開、早々と当選を確実にした。【西本紗保美、川原聖史】</p>