<p>【参院選】「悲しみ乗り越え最後まで戦った」自民党本部、全員で黙禱</p><p>【参院選】「悲しみ乗り越え最後まで戦った」自民党本部、全員で黙禱 党幹部ら全員が立ち上がり、凶弾に倒れた安倍氏に黙禱をささげた。党総裁の岸田文雄首相によって、候補者の名前の上に、次々にバラが付けられていったが、高揚感に包まれることもなかった。 #参院選2022</p><p>半旗が掲げられた東京・永田町の自民党本部。9階に設けられた開票センターは、安倍晋三元首相が銃撃された事件を受け、張り詰めた空気が漂っていた。</p><p>午後8時に投票が締め切られた瞬間から、報道各社は一斉に「与党が改選議席の過半数の獲得確実」と報道した。その後、自民党が改選55議席を上回ることも確実となった。しかし、喪章を付けて、分刻みでテレビやラジオに出演した党幹部らの表情は硬く、喜びをあらわにすることはなかった。 午後9時44分、党幹部ら全員が立ち上がり、凶弾に倒れた安倍氏に黙禱(もくとう)をささげた。党総裁の岸田文雄首相によって、センターに設けられたボードの候補者の名前の上に、次々にピンク色のバラが付けられていったが、会場が高揚感に包まれることもなかった。 「暴力によって選挙のありようが問われている。この選挙を完結できたことは大きな意味があると思っている」。厳しい表情でこう語った岸田氏は、「民主主義を守るためにも引き続き努力を続けていきたい」と強調した。 「日本が国難ともいうべき状況に直面する中で、政治の安定という力を国民の皆さんから与えてもらった」。茂木敏充幹事長は選挙結果をこう評価し、「暴力には決して屈しないという強い思いで悲しみを乗り越え、最後まで戦った」と振り返った。 上下黒のスーツに身を包んだ高市早苗政調会長は目を潤ませ、「安定した政権運営で政策を推進していきたい」と力を込めた。</p>