2022年F1オーストリアGP決勝で、フェラーリのシャルル・ルクレールは、第3戦オーストラリアGP以来の今シーズン3勝目を挙げた。2番グリッドからスタートしたルクレールは、12周目にマックス・フェルスタッペン(レッドブル)を抜いてトップに立った。その後、ピットストップのタイミングで後ろに下がるたびにコース上で首位を取り返し、合計3回フェルスタッペンをオーバーテイク、終盤にはスロットルペダルのトラブルに見舞われながらも、ポジションを守り切り、勝利を手に入れた。チェッカーを受けたルクレールは、無線で喜びを爆発させた後、「怖かった。本当に怖かったよ」とつぶやいた。
チームは、ルクレールのレースを次のように振り返った。
「スタート直後からハードにプッシュしていったことで、ライバルのタイヤの寿命が早々に尽き、予定より早い段階でピットストップをしなければならなくなった。これがシャルルのアドバンテージとなり、フェルスタッペンとは異なる戦略で走り、常に彼よりフレッシュなタイヤで追い、比較的楽にオーバーテイクすることが可能になった。(終盤)シャルルのマシンにはスロットルペダルのトラブルが発生したが、ライバルはF1-75に十分近づきオーバーテイクすることができなかった」
なお、レース後に、トップ3のドライバー(ルクレール、フェルスタッペン、ルイス・ハミルトン)のフィジオ/アシスタントが許可なくパルクフェルメに立ち入ったとして、それぞれに1万ユーロ(約140万円)の執行猶予付罰金が科された。
■シャルル・ルクレール(スクーデリア・フェラーリ)
決勝=1位
2番グリッド/タイヤ:ミディアム→ハード→ハード→ミディアム
優勝は毎回特別に感じるけれど、今の気分はただただ最高だ。最後の15周は、問題を抱えていたためにぎりぎりの状況だった。それでもなんとかマシンを持ち帰ることができた。今日のペースは強力で、素晴らしいバトルができた。自分がさらに改善できるところを見つけるために、昨夜、懸命に取り組んだ。その効果が今日表れたんだ。すごくハッピーだよ!
(レース後の会見で語り)終盤は本当に大変だった。スロットルに問題があって、低速で20~30パーセントのところでスタックしてしまうようになり、本当にトリッキーだったんだ。おかしなことに(カルロス・サインツがパワーユニットのトラブルでリタイアしたのと)ほぼ同じ時期だったので、不安を感じた。ただ、僕の場合、エンジンの問題でないことは分かっていた。ペダルの感触がおかしかったんだ。幸い、なんとかレースの最後まで走ることができた。