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>三好氏は、「EHTの観測データは、『これくらいの大きさのものがどれくらいの強さで存在するか』ということを示す空間フーリエ成分の中で、約40マイクロ秒角のデータが欠如しています。つまり、EHTでM87を観測すると、約40マイクロ秒角の空間フーリエ成分があまり撮れないのです。それを間違って解析し、誤って天体像としてしまうと、約40マイクロ秒角のリング像が出てきてしまいます」と語る。「そして実際に、EHTCが示しているM87の像の差し渡しは42マイクロ秒角であり、一致しています」。
>つまり、EHTがもつ癖によってデータが欠けている部分があるせいで、本来はない構造が現れやすくなるというバイアスがかかり、さらに視野を狭く設定したことでその度合いがより強まった結果、本来はデータにないはずのリング状の構造が画像として現れてしまったのでは、としている。三好氏らはまた、EHTCの手法とは異なるものの、間違った手順で解析をした結果、同じようなリング状の構造が出てくることが判明。「EHTCも結果的に同じような間違った解析を行ってしまったのでは」としている。