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<p>世界販売1位豊田章男社長の報酬は6億8500万円 実はトヨタ社内にもっと高給取りの役員がいた! 自動車メーカーの社長と社員の年収格差は? – 自動車情報誌「ベストカー」</p><p>トヨタ自動車・豊田章男社長の2021年度の役員報酬は6億8500万円。この額は世界1位の販売台数を誇る自動車メーカーの社長として相応なのだろうか? そこで元外資系証券マンの筆者が自動車メーカー社長の報酬を徹底的に調査比較し解説する。</p><p>トヨタ自動車・豊田章男社長の2021年度の役員報酬は6億8500万円。この額は世界1位の販売台数を誇る自動車メーカーの社長として相応なのだろうか? そこで元外資系証券マンの筆者が自動車メーカー社長の報酬を徹底的に調査比較し解説する。</p><p>まず、会社の儲けを見ると、2021年度のトヨタの純利益は2兆8501億円。日本の上場企業のうちで最高額で、前年度から額にして6049億円、27%の増益となった。売上も利益も過去最高、販売台数も世界一の951万台。 新型コロナの感染拡大や原材料価格の高騰、半導体不足など、「できない言い訳」が山のようにある中で、素晴らしい経営成績と言えるだろう。 2021年度末の株価は2222.5円と、前年度末と比べて29%の上昇。同時期のTopixの騰落率がマイナス0.4%なので、株主の立場から見ても立派な結果を出したことになる。 章男社長を含む、トヨタの取締役のお給料を実質的に決めているのは、「報酬案作成会議」。全5人のメンバーのうち、トヨタの社外取締役が3人を占める。連結営業利益などの会社の業績や、時価総額つまり株価の騰落率、それぞれの取締役の職責、成果など、さまざまな要素を踏まえて報酬を決定する。 豊田章男社長の報酬の大部分に当たる7割、額にして4億8100万円分は、トヨタの株式で支給されている。その株は3年後以降あるいは退職しないと売却できない。 つまり、自分の任期中に会社をうまく経営し、短期的視点だけでなく中長期的に実績を上げて株価を上げることができれば、会社の保有者である株主もハッピー、株主の委任を受けて会社を経営している経営者もハッピーとなるよう、株主と役員の利益の一致が図られた報酬制度の設計になっている。 現実的には、トヨタ創業家出身の章男社長が、特別な理由もなく保有するトヨタ株を売るのは非常に難しい。株を売るイコール、「今がトヨタの業績と株価がピークだ」という章男社長からのメッセージとみなされてしまうからだ。 この意味で、6億8500万円の報酬全てが実際に好き勝手に使えるおカネではないことがお分かりいただけるだろう。</p>