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 夏真っ盛り、昼間の運転は、エアコンを全開にしていても日差しがツラいので極力避けたいところ。

 しかし、夏といえば、レジャーや帰省のためにクルマで遠征する人も多いに違いない。そこで、”夏のクルマの楽しみ方”として、早朝や深夜のドライブを提案したい。

文/フォッケウルフ
写真/フォッケウルフ、AdobeStock(トップ画像=image360@AdobeStock)

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■車内にいても危険な日中のドライブ!?

 2022年の梅雨明けは平年よりも3週間ほど早く、期間が21日というのも最短だった。梅雨明けの発表以来、連日猛暑日が続くなど、身体が暑さに慣れずに四苦八苦している人は多いはず。暑さには辟易しつつも、早めの夏到来は気分を上げてくれる。

 しかも、夏季休暇まで1カ月を切ったとなれば、ぼちぼちどこかへ出かけるプランでも……と考えることだろう。新型コロナウイルスの感染再拡大は気になるところだが、感染予防対策に留意しつつ、夏のドライブを楽しむためのノウハウについて考えてみよう。

 猛暑のなかでも、エアコンを使っていれば車内は快適。暑さや寒さに左右されないというのは、クルマ移動における大きなメリットのひとつだが、エアコンの効いた車内は想像以上に乾燥しているため、暑さを感じていなくても身体が不調に陥る可能性が潜んでいる。

 なかでも日差しが強い時間帯は輻射熱(ふくしゃねつ)によって水分が消費され、気づかないうちに脱水症状が進行していることもある。

暑い日に高速道路をひたすら走り続けていると頭がボーッとしてしまいがち。こまめに休憩を挟んで水分補給を!

 特に前座はフロントガラスだけでなく、サイドガラスからも輻射熱を受けるので、後部座席より体温が上がりやすくなると言われている。日中にドライブする場合は、車内の空気を十分に冷やし、カー用品や日常のアイテムなど、暑さ対策をしっかりしておきたい。

 ただ、それでも猛暑を避けられないのが真夏のドライブ。ならば、早朝とか深夜など、辛い日差しが避けられる時間帯にドライブするというのはいかがだろう。

■普段とは違った風景を楽しみたい!

 早朝や深夜ドライブの魅力は、暑さを避けられるだけではない。メリットは多々あるが、まず行動している人が少ないため道が空いているということが挙げられる。

 交通量が少ないというのは、クルマの運転を楽しみたいとか、運転に慣れたいと考える人にとっては好都合だし、出かける場合でも幹線道路や高速道路など、目的地までの道中で混雑する場面に遭遇する可能性は低い(夜間に工事をしている場合もあるが……)ので、ストレスを感じることなくドライブできる。

日の出前に出かければ、すがすがしい朝日も見られる。道も空いているし、早朝ドライブは気持ちいいことずくめ

 同じ走行時間でも早朝や深夜なら、昼間よりももっと遠くまで行くことは可能だから、キレイな夜景や昼間とは違う風景を求めて走ってみるなど、普段とは違ったドライブが楽しめるというわけだ。

 ただし注意したいのは、交通量が少ないがゆえに走行速度が上がってしまいがちなところ。そもそも法定速度を守って走るのは大前提だが、気分が上がりすぎて高速道路や幹線道路に設置されているオービスの餌食にならないよう気をつけたい。また、走行中に眠くならないようエナジードリンクやコーヒーを飲んだり、ガムを噛むとか糖分を摂取するなど、眠気を覚ますための準備をしておくといいだろう。

 寝不足や速度超過は事故を誘発する可能性もある。しっかりと準備をしてロードサービスやおまわりさんのお世話にならないように走るのが望ましいというのは、昼間のドライブと同様だ。昼間よりも無謀運転をする人がいたり、大型トラックが多いというのも注意すべきポイントと言える。

■渋滞を回避できるというメリット

 夏季休暇中に愛車での帰省を考えている人なら、早朝、深夜ドライブはぜひおすすめしたい。なぜなら、渋滞が回避できる(可能性が高くなる)し、時間帯によっては高速道路の割引が受けられるからだ。

 いわゆるお盆休みに入ると、ニュースなどで「○○道路で渋滞○km」といった情報が伝えられる。誰も好き好んで渋滞にハマっているわけではないし、諸事情あってその時間に高速道路を走っているわけだが、それでも、渋滞情報を見聞きするたびに「よくもまぁ、こんな日、こんな時間に高速道路へ乗るなぁ」としみじみ思う。

 しかし、早朝や深夜なら先述したように交通量が少なく、事故さえなければ渋滞に巻き込まれる可能性は断然低い。ドライブプランを考える時には、闇雲に深夜とか早朝に出かけるのではなく、「混雑する都市部や渋滞のポイントになるエリアを早朝か深夜になるように逆算」して計画を立てるといいだろう。

誰だって遭遇したくない渋滞。けど、お盆など混雑する時期の日中はどうしても交通量が多くなりがちだ

 深夜、早朝に高速道路に乗るとETC割引が利用できる。その種類は意外に豊富で、上手に利用すれば料金をグッと節約できる。なかでも深夜割引は、NEXCO3社が管理する全国の高速道路および宮城県道路公社の仙台松島道路が対象区間で、毎日午前0時~午前4時の間に利用すると料金が30%割引になる。

 もちろん、利用に際して注意点はあるが、さほど難しくない仕組みを理解しておけばドライブ費用が抑えられる。ちなみに、土曜日・日曜日・祝日が割引対象日となる「休日割引」というのもあるが、8月11日(木)/13日(土)/14日(日)には適用されない。

NEXCO東日本による「ETC割引の対象となる走行と対象外となる走行の例」

 ドライブは楽しい。しかし、昨今の猛暑のなか出かけて、さらに渋滞にハマるようなことになれば確実に心身を疲弊させる。いつしか車内では会話がなくなり、思わずため息が出て、好きな音楽すら耳障りになったりすることがあるかもしれない。

 深夜や早朝に出発すると、目的地にはかなり早めに到着することになってしまし、時間を持て余すこともあるだろう。しかし時間や心に余裕を持つというのは、ドライブにおいて必須の心得でもある。スマートかつ快適なドライブを一度でも体験すれば、早起きだって惜しくない、むしろ早起きドライブが当たり前になること請け合いだ。

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