「ベストカー」本誌で最長期連載となっている「くるまりこちゃん」。カーライフのちょっとした素敵体験を描き綴る本連載を担当する作者・松井雪子さんに、今回、新車試乗をお願いしました! お乗りいただいたのは三菱eKクロスEV。電気自動車のゲームチェンジャーといえる新型軽EVで、7月上旬の時点で受注は4,559台突破。発表から約1か月半でこの数字、三菱久々の大ヒット作といえます。そんなeKクロスEV、くるまりこちゃんはどう評価したのでしょうか??
文、まんが/くるまりこ(旧姓・松井雪子)、写真/中里慎一郎
【画像ギャラリー】旧車を愛する人が初EV試乗で「毎日のりまわしたい」と言わせる実力あり(15枚)画像ギャラリー■「30年後くらいかな?」と思っていたら…
EVはなんの略? うすらぼんやり、エレキテル&ボルト? と思っていた。
EVが主流になるってよく耳にするけど、ホントかな。電気自動車といえば、子どものころにデパートの屋上遊園地でのった、よちよち走る電動カーのイメージ。
昭和の携帯電話がハイスペックなスマホに育つまで四半世紀ほどかかった。EVにのりかえるのは、くるまりこがくるまりばあばになる、30年後くらいかな。
電動歩行器かわりに、お買いものや病院につれていってもらうの。運転席がドアをノックしてベッドまで迎えにきてくれるようなすごいEVになっているはず。
今は買い時ではない、未来のクルマ。EVはそんなイメージだった。
しかし初めてのEV、三菱ekクロスEVに試乗して、そのイメージが一掃された。
ekクロスEVは身近で使いやすい軽EVとして、SUVテイストの軽自動車eKクロスシリーズに、新たに設定されたEVモデル。
さすがSUVテイスト。運転席にすわると視界がひろく、道の先にいいことが待っているような気がして、ワクワク。
アクセルをふみこむ。すいいいんとなめらかに滑り出してくれた。しかも出だしから、パワフル!
「これは気持ちいいですね~~」
頭のてっぺんから声が出る。
ガソリン車に限りなく近づけるために、バランスよい最適なトルクで制御されているのだそう。
スポーツモードで坂道をのぼると、大人4人乗っているのにぐいぐい加速。電気、すごい!
下り坂でアクセルを戻したら、ほどよいブレーキがかかった。いろは坂でブレーキとアクセルのふみ替えのしすぎで、すねがつったことあるのよ。これは足にやさしい。ありがとう!
もしもこのコがうちに来たら、毎日のお買いものカーとしてのりまわしたい。ご近所さんからエコまりこね、ってほめられそう。近場の海辺でソロキャンプもいい。電源としても使えるから、ホットプレートで海鮮焼きそばを作るの。充電計画をたてて、日本一周もあり。だってこんなにも運転が楽しいのだから!
試乗を終えて、愛車とならべてみた。愛車はフィアットパンダ4×4コンフォート。
新車でうちに来てから6年目。小さいけどチカラあるので、「コリキ」と命名。
ツインエアエンジンのドコドコドコブィーン、納車時からはいている鉄チンタイヤが自慢の、ガソリン大好き6速MT車。
ドリンクホルダーにペットボトルが入らない、ヘッドライトが手動オンオフなど、いろいろお世話がかかるコで、快適エコなekクロスEVとは対極。
きらきら光るビーナスの誕生のようなekクロスEVの横で、コリキが化石のアンモナイトに見えた。
コリキのあとがまとして乗って帰りたいところだけど、ネックはekクロスEVの航続距離が180kmというところ。近所を乗りまわすには十分だけど、八ヶ岳南麓にある家と159kmはなれた都内の住まいとの二拠点生活をおくっているのです。惜しい!
■三菱 eKクロスEVポイントと価格&主要諸元(編集部)
●eKクロスEVのここがポイント
・日産「SAKURA」とは兄弟車。パワーユニットやボディサイズは同じで、フロントマスクとインパネのデザインはそれぞれ違う
・三菱eKクロスシリーズの「新顔」という位置付け
・国からの補助金を含めると実質購入金額は約184万円から。200万円切るEVを目指したモデル
・日常使いに充分な一充電走行距離180km(WLTCモード)。「気軽に乗れる」……がコンセプト
・EVならではの滑らかで力強い走り。3つのドライブモードを採用し、走りの部分も楽しい!
・「マイパイロット パーキング」を三菱で初搭載!
●価格(2WD、20kwh/国からの補助金は55万円、東京都はさらに45万円)
G…239万8000円
P…293万2600円
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