クラシックカー15選シリーズその6: この15台のクラシックカーは、今日のクラシックカーシーンの道標となっているため、自動車史上、特に重要なクラシックカーと言えるのである。
何十年も前、風通しの悪いガレージで、数人の老紳士が仕事を終えた後、集まっていた。愛するクルマをいじくり回すことに没頭している。ビールとタバコを片手に、袖をまくり上げ、戦前の旧い車をいじっている。そう、クラシックカーはあまり騒がれなかった贅沢な趣味であった。そして今日は? 現在、クラシックカーのドライビングは、人気急上昇中のスポーツとなりつつある。
2022年1月1日現在、ドイツ国内には、30年以上経過した自動車やバイクは、73万1千台以上ある。このうち、70万台以上がHナンバー(クラシックカー用ナンバープレート)であり、つまり、オーナーから片時も目を離さされずに、丹念にメンテナンスされたベテランモデルたちが中心となっている。1年前は65万台以下だったこと、この5年間はかなりきれいに右肩上がりのカーブを描いていることを考えると、100万台の大台に乗るのはそう遠くないはずだ。ドイツでは、クラシックカーが、すでに自動車全体の1%以上を占めているのだ。
愛好家の強いコミュニティ
この数字が示すとおりで、愛する技術文化財をガラガラと動かし、輝かせ続けるのは、愛好家たちの強いコミュニティだ。そして、その周辺には、カーショップや自動車クリニック、ペイントショップなどの専門店が軒を連ねている。つまり、今や、何百万人もの人々が、物質的にも、理想的にも、クラシックカーの分野に参加しているのだ。こうなったのも、彼らの情熱は別として、本当に大切なクルマが存在していたおかげであるといえる。
そして史上、特に重要なクラシックカーには、ただひとつの特徴がある。それは、多くの人がそのクルマに興奮することだ。彼らは、偉大で革新的、そして時には問題を抱えたクラシックカーの海に浮かぶ灯台なのだ。
15台の革新的で重要なクラシックカーは素晴らしく、多くの人が所有することを夢見る。しかし、もし彼らだけだったら、カラフルなクラシックカーの世界はかなり退屈になってしまうだろう。だから、彼らを称えよう。そして、彼らの仲間や後継者たちも愛し続けていくことは間違いない。
15台の最も重要なクラシックカー
Text: Henning Hinze
Photo: automobile.de