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東京都内の新型コロナウイルスの感染状況について、都の専門家は警戒レベルを最も高いレベルに引き上げるとともに「感染拡大のスピードが急激に加速している。増加比が継続すると、1週間後には第6波のピークを超えてこれまでに経験したことのない爆発的な感染状況になる」と述べ、強い危機感を示しました。
東京都は都内の感染状況と医療提供体制を専門家が分析・評価するモニタリング会議を開きました。
この中で専門家は「大規模な感染拡大が継続している」と分析し、感染状況の警戒レベルを1段引き上げ、4段階のうち最も高いレベルにしました。感染状況が最も高いレベルになるのはことし4月以来です。
この時は第6波の感染拡大で1月に最も高いレベルに引き上げられ、3か月余り維持されました。
新規陽性者の7日間平均は13日時点で1万110.1人となり、1週間前の2.3倍と大幅に増加しました。
専門家は「感染拡大のスピードが急激に加速している。今回の増加比が継続すると1週間後には2万3000人余りとなって第6波のピークを超え、2週間後には5万3000人余りと、これまでに経験したことのない爆発的な感染状況になる」と述べ、強い危機感を示しました。
そのうえで「感染拡大により就業制限を受ける人が多数発生することが予想され、医療提供体制が十分に機能しないことも含めて社会機能の低下を余儀なくされる」と指摘しました。
さらに専門家は「基本的な感染防止策を徹底するなど新規陽性者の増加をできるかぎり抑制し、若い世代を含め3回目のワクチン接種を促進するとともに高齢者などへの4回目の接種を急ぐ必要がある」と呼びかけました。
一方、医療提供体制も「通常の医療を制限し、体制強化が必要な状況である」として、警戒レベルを1段引き上げ4段階のうち上から2番目のレベルとしました。
上から2番目のレベルとなるのは2か月余り前のことし5月以来です。
都内の入院患者は13日時点で2200人余りと2週間でおよそ2.5倍に増加していて、60歳以上の割合がおよそ65%を占めているということです。
専門家は「患者の重症度、年齢などに応じて臨時の医療施設などを含め病床を柔軟に活用する必要がある」などと指摘しています。
入院調整に難航のケースも
モニタリング会議で東京都医師会の猪口正孝副会長は、急激な感染拡大が都内の医療提供体制に与えている影響について説明しました。
このうち入院患者は1週間で2.5倍になり、保健所から都の「入院調整本部」に入院先を探すよう求める件数が増加していると説明しました。
件数は13日時点で300件となっていて、別の病気がある人や高齢者の入院調整が難航するケースが出ているとしています。
また熱中症の増加で救急搬送が困難になるケースが増えているとして、今後の救急医療体制への影響に警戒する必要があると指摘しています。
このほか感染確認の増加に伴って自宅で療養している人が5万3000人余り、入院か療養か調整している人が2万5000人余りに急増していることから、体制を充実させる必要があるとしています。
一方、重症の患者は低い水準で推移しているものの増加傾向にあることから、今後の推移に警戒が必要だと指摘しています。
東京都「BA.5」が初の半分超え
東京都が行っている変異ウイルスの検査でこれまでのウイルスよりも感染性が高いとされるオミクロン株の「BA.5」の疑いがあるウイルスが初めて半分を超え、急速な置き換わりが進んでいることが報告されました。
都は新型コロナウイルスの変異株のスクリーニング検査を行っていて、このうちオミクロン株の「BA.5」の疑いがあるウイルスはことし5月30日までの1週間で初めて確認され全体の0.8%でした。
ただその後置き換わりが急速に進み、およそ1か月後の今月4日までの1週間では全体の56.4%になり、初めて半分を超えたということです。
一方、オミクロン株の「BA.2」の疑いがあるウイルスは1か月前はほとんどを占めていましたが、今月4日までの1週間では38.3%まで減少しているということです。
国立国際医療研究センター・国際感染症セン
引用元: ・新型コロナ 東京都の専門家「1週間後には経験のない爆発的な感染」 [ベクトル空間★]
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