AMDでは2022年9月頃にZen4アーキテクチャーを搭載するRyzen 7000シリーズを発売予定としていますが、今回この中でミドルレンジモデルとして登場予定のRyzen 5 7600Xの仕様とベンチマーク結果が出現しました。
ミドルレンジZen4、Ryzen 5 7600X
AMDでは2022年5月に開催されたCOMPUTEX2022にてZen4アーキテクチャーを搭載するRyzen 7000シリーズを2022年秋に発売する事を発表しました。
このRyzen 7000シリーズでは最上位モデルでは5.5 GHz以上の動作クロックを実現する事や、IPCについてはZen3と比べると約8%向上し、ワットパフォーマンスについては25%向上をAMD側は目指しているとの事です。
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今回は、そんなAMDのRyzen 7000シリーズの中で最も多くの販売が見込めるミドルレンジモデルのRyzen 5 7600Xに関する仕様とベンチマーク結果が出現しましたが、Ryzen 9 5950Xを超えるような結果を出しています。
AMDではCES2022にて2022年下半期にZen4アーキテクチャーを採用した第6世代 RyzenであるRyzen 7…
たった6コアで16コアのRyzen 9 5950Xを11%超える性能を記録
Ryzen 5 7600Xのベンチマークが出現したのはBasemarkベンチマークで3DMarkの総合スコアのようにCPUとGPU合わせた結果が出力されるタイプのベンチマークになっています。
このRyzen 5 7600XはCPU名としてはAMD ES 100-000000593-20_Yと呼ばれるES品CPUで、動作クロックについては4.4 GHzで動作し、コア数に関しては6コア、そしてマザーボードはGIGABYTEのX670E AORUS MASTERと呼ばれるハイエンドマザーボードとNVIDIA RTX A4000 GPUが搭載された状態でベンチマークが行われています。
ベンチマークの結果については、OpenGLにおいては10526pt、Vulkanでは12075ptが記録されています。
このスコアについて、Harukaze5719氏がGPUにNVIDIA RTX A4000、CPUにAMD Ryzen 9 5950Xを搭載したベンチマーク結果と比較しています。
まず、BASEMARKで出力されたOpenGLスコアではRyzen 9 5950Xでは9611ptという事でRyzen 5 7600Xが9.5%高いスコアを記録しています。また、フレームレートについては平均は9.5%向上ですが、最低FPSは11.13、最高FPSについても10.2%と全体的にパフォーマンスが大きく向上しています。
ただ、少し注意すべき点としてはこのベンチマークはCPUの純粋な計算能力を測るCinebenchのようなものでは無く、システム全体でのパフォーマンスを見るテストとなっていますので、Ryzen 9 5950Xが持つ16コアをすべて使い切れていない可能性があります。
特にRyzen 9 5950XからのFPS向上代についてはZen4のIPC向上代とほぼ一致している事からCinebenchなどCPUオンリーかつ多コアまで使い切るような状況では全く異なる結果が出るものと考えられます。
AMDではZen4搭載のRyzen 7000シリーズ発表時に、ゲーミング時のパフォーマンスに影響がある動作クロックやシングルコア速度についてアピールしている場面がありましたがミドルレンジモデルであるRyzen 5 7600Xにおいては高いIPCと高い動作クロックなどでRyzen 9 5950Xをも超えるようなゲーミングパフォーマンスを発揮する事が出来そうな勢いになっています。
ただ、今回のはCPU+GPUと言うシステム全体のスコアであり、Ryzen 5 7600X単体での性能がどれほどなのか、CinebenchやGeekbenchなどのスコアも早く見て見たい所です。
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