2019年4月、アイシン、トヨタ、デンソーの出資により「ブルーネクサス」という会社が設立された。この会社は「eAxle(イーアクスル)」の作成を行うための会社で、eAxleは、モーター、インバーター、トランスアクスルを一体化した電動駆動モジュールだ。
このeAxleはピュアEV「bZ4X」にも搭載。電動駆動モジュールとして多くの可能性を秘めるeAxleについて解説!
※本稿は2022年4月のものです
文/ベストカー編集部、写真/TOYOTA、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2022年5月26日号
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■3社共同出資のパワーユニット「eAxle(イーアクスル)」に期待
2022年4月13日にアイシン、デンソーが共同で発表した「eAxle(イーアクスル)」は、トヨタが4月12日に価格も含めて正式発表をしたピュアEV『bZ4X』に搭載されるパワーユニットだ。
開発の主体はブルーネクサスなる会社で、これはアイシン45%、デンソー45%、トヨタ自動車10%の出資で2019年4月に設立された、電動化のための駆動モジュール開発を主とする会社。
インバーターやモーターなど、ハード部分のコンポーネンツは出資各社から供給を受け、それを効率的にモジュール化、システム開発をする。
今回新開発されたeAxleはモーター、インバーター、トランスアクスルを一体化した電動駆動モジュール。
FWDフロント用(150kW/266Nm)、4WDフロント用(80kW/169Nm)、4WDリア用(80kW/169Nm)の3タイプ。それぞれがbZ4Xに実装されている。
ちなみに4WD仕様のシステム出力は160kW/337Nmと強力。71.4kWhのリチウムイオンバッテリーで540kmの航続距離を実現する(FWD仕様の航続距離は559km)。
インバーターやモーターの高効率化により、10%のエネルギー損失低減を実現している。
ポイントは小型軽量化。フロント用は前後長を従来型に対し110mm短縮したことで、そのぶんユニットをより前方に置くことが可能となった。
EV専用開発新プラットフォームとの組み合わせにより、室内長、特にフロント足元スペースが拡大できる。
4WDのリア用ユニットは全高を330mmと低く抑えたことがポイント。リアアクスル部にコンパクトに収まることで、荷室フロア高を低くすることが可能となる。
現状では変速段は内蔵しないが、将来的には多段変速ギアの組み合わせも検討材料だという。
小型軽量のモジュラー化されたアクスルとすることで、今後の多彩な車種への展開が可能。
ピュアEVだけではなく、FCVの駆動部分、あるいはハイブリッド車のAWD化ユニットとしての展開にも期待できる!!
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投稿 EV時代に欠かせない超重要パーツ? トヨタ、デンソー、アイシンで作った「eAxle(イーアクスル)」ってナンだ? は 自動車情報誌「ベストカー」 に最初に表示されました。