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<p>【主張】日本共産党100年 国民は「革命」を否定した</p><p>日本共産党100年 国民は「革命」を否定した 一握りの党指導部の独裁を可能にする共産の「民主集中制」は革命政党の本質を示していないか。志位氏は開かれた党首選もなしに21年以上にわたって党首の座にある。どこが民主的なのか。</p><p>日本共産党が創立から100年を迎えた。大正11年に旧ソ連のモスクワに本部を置く「共産主義インターナショナル」(コミンテルン)の日本支部として誕生した。</p><p>志位和夫委員長は会見で「100年の歴史に立って、平和と民主主義を壊す逆流と正面から戦い、打ち破り、日本の希望ある前途を開くために全力を挙げる」とする談話を発表した。 共産が平和と民主の担い手のようにふるまう姿には違和感が募る。一握りの党指導部の独裁を可能にする共産の「民主集中制」は革命政党の本質を示していないか。志位氏は開かれた党首選もなしに21年以上にわたって党首の座にある。どこが民主的なのか。 政府は「共産党は破壊活動防止法に基づく調査対象団体であり、暴力主義的破壊活動を行った疑いがあり、『敵の出方論』に立った暴力革命の方針に変更はないものと認識している」とする立場をとってきた。 「敵の出方論」は革命の形態が平和的になるか非平和的になるかは敵の出方による、という考え方として知られる。 共産は昭和26年に「日本の解放と民主的変革を、平和の手段によって達成しうると考えるのはまちがい」との方針の下、各地で武装闘争を行った。だが、100年の歴史を振り返る志位氏の談話に、国民に対する謝罪はなかった。 武装闘争失敗後、登場させたのが「敵の出方論」だ。昨年9月の党中央委員会総会で「この表現は使わない」と決めたが、誤りと認めたわけではない。 共産が一貫して日本の守りを妨げてきたのも問題だ。憲法9条を利用して自衛隊や日米安全保障体制の充実に反対し、抑止力整備を阻んできた。「平和」を語りながら侵略を招き寄せかねない危うさをはらむものである。 志位氏は最近、自衛隊違憲の立場のまま、侵略されれば自衛隊を活用すると語っている。自党の憲法解釈をないがしろにするようでは憲法を尊重する立憲主義にはほど遠い。平成27年には「北朝鮮、中国にリアルな危険があるのではない」とも述べていた。この言動への真摯(しんし)な反省も見られない。 共産は一度も政権をとれず、党勢は低迷し続けている。多くの国民が選挙で共産を選ばず、共産主義、革命から日本を守ってきたのである。</p>