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 6月17日、2022年MotoGP第10戦ドイツGPのフリー走行1回目、2回目がザクセンリンクで行われ、フランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)がオールタイムラップ・レコードを更新して初日を総合トップで終えた。

 前戦カタルーニャGPの1コーナーで転倒を喫した中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)は木曜日のメディカルチェックをパスして出走し、初日は総合12番手だった。

 フリー走行1回目は気温21度、路面温度32度のドライコンディション。序盤はヨハン・ザルコ(プリマ・プラマック・レーシング)がトップに立ち、中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)が2番手につけていたが、開始15分にジャック・ミラー(ドゥカティ・レノボ・チーム)がトップタイムをマーク。さらにファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)が2番手タイムを記録する。

 このセッションでは中盤に1コーナーでの転倒が相次いだ。アンドレア・ドヴィツィオーゾ(WithUヤマハRNF・MotoGPチーム)、ポル・エスパルガロ(レプソル・ホンダ・チーム)、また、前戦カタルーニャGPのアクシデントで左手首を骨折しながらもメディカルチェックを受けて参戦するアレックス・リンス(チーム・スズキ・エクスター)がクラッシュ。さらにポル・エスパルガロは1回目の転倒から10分後、やはり1コーナーで2回目の転倒を喫している。

 ミラーは序盤に記録した1分21秒479でトップでこのセッションを終えた。2番手はセッション中盤にタイムを更新したフランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)。3番手にはクアルタラロが続いている。4番手はザルコ、5番手には中上がつけ、アレイシ・エスパルガロ(アプリリア・レーシング)は6番手だった。

 フリー走行2回目は気温25度、路面温度46度。開始10分過ぎに、アレイシ・エスパルガロがトップタイムを記録し、2番手にはバニャイア、3番手にはザルコ、4番手にはホルヘ・マルティン(プリマ・プラマック・レーシング)というドゥカティ勢がつける。

 その後、マーベリック・ビニャーレス(アプリリア・レーシング)とリンス、ジョアン・ミル(チーム・スズキ・エクスター)がタイムを更新。3番手にミル、4番手にリンス、5番手にビニャーレスが続く。

 セッション終盤、残り時間6分を切って、ミラーがトップタイムをマーク。しかし、バニャイアがオールタイムラップ・レコードを更新する1分20秒132を記録してトップに立ち、その翌周にもタイムを更新して1分20秒018を叩き出す。

 バニャイアは新オールタイムラップ・レコードのタイムでフリー走行2回目を制した。2番手は終盤に1分20秒133を記録したルカ・マリーニ(ムーニーVR46レーシング・チーム)で、マリーニのタイムもマルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)が記録した、これまでのオールタイムラップ・レコードである1分20秒195を上回るものだった。

 3番手にはミラー、4番手にはアレイシ・エスパルガロ、5番手にはザルコ、6番手にはマルティンが続き、トップ6番手までに5人のドゥカティライダーが入っている。前戦ウイナーであり、チャンピオンシップでランキングトップにつけるクアルタラロは7番手、中上は12番手だった。