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<p>36人犠牲の京アニ事件から3年、生存者が証言した「生き延びる術」伝承</p><p>36人犠牲の京アニ事件から3年、生存者が証言した「生き延びる術」伝承 #社会</p><p>京都アニメーション放火殺人事件を教訓に京都市消防局が作成した「避難の指針」が、全国の消防訓練などで活用されている。昨年12月の大阪・北新地クリニック放火殺人事件など深刻な火災は後を絶たず、極限の状況から脱出した30人以</p><p>上の証言から導かれた命を守る方法は重みを増している。専門家は不測の事態への備えの重要性を強調する。(坂戸奎太、河部啓介) 京アニ事件は2019年7月18日午前に発生。70人がいた第1スタジオ(3階建て)1階にガソリンがまかれて放火され、1分で建物内に高温の煙が充満し、煙を吸い込んで短時間で意識を失うなどして36人が犠牲になった。助かった34人の多くは2階ベランダから飛び降りて避難し、3人はトイレに逃げ込んで煙の流入を遮断し、救出された。 事件直後に京都市消防局は、生存者から避難時の状況を聞き取った。これを踏まえ、▽煙や炎が入ってこない部屋に一時的に退避して救助を待つ▽窓を開け、体を「くの字」形に折り曲げて窓枠から上半身を乗り出し、外の空気を吸う▽窓枠にぶら下がってから飛び降りる――などのポイントを20年3月に「火災から命を守る避難の指針」としてまとめた。</p>