もっと詳しく

<p>発泡スチロール食べるスーパーワーム、プラ再利用拡大のカギとなるか</p><p>発泡スチロール食べるスーパーワーム、プラ再利用拡大のカギとなるか</p><p>【6月18日 AFP】「スーパーワーム」として知られる幼虫が、発泡スチロールを好んで食べることを、豪クイーンズランド大学(University of Queensland)の研究チームが発見した。</p><p>(微生物ゲノム学)」で発表された。発泡スチロールとは、空気を含ませたポリスチレンのことだ。ポリスチレンは包装材やCDケース、使い捨てのカトラリーなどに使われている。 成長すると体長最大5センチになるスーパーワームは、学名ゾフォバスモリオ( )というゴミムシダマシ科の甲虫(こうちゅう)の幼虫で、爬虫(はちゅう)類や鳥類の餌、一部地域では人間の食用として養殖されている。 リンケ氏と研究チームは、スーパーワームに異なる種類の餌を3週間にわたって与える実験を行った。第1のグループには発泡スチロールを、第2グループには小麦ふすまを与え、第3グループには全く餌を与えなかった。 「今回の研究では、スーパーワームがポリスチレンの餌だけで生き延びられることを確認した。餌を与えなかった対照群に比べて、体重が少し増加さえした。これはスーパーワームが、ポリスチレンを摂取しエネルギーを得られることを示唆している」とリンケ氏は説明した。 ポリスチレンで飼育したスーパーワームは、さなぎになった後、成虫に至り、生活環(ライフサイクル)を完了したが、腸内の微生物多様性の減少と潜在的な病原体の存在が確認された。 この結果から、スーパーワームはポリスチレンを食べて生き延びられるものの、栄養に富んだ餌とは異なり、健康状態に影響が出ることが示唆された。</p>