〈母さんに似てると笑うわが娘 似るなと祈る病を思いて〉。母の遺作に触れて、娘が泣き崩れる。沖縄戦で父を亡くし、療養所という名の隔離施設で母をみとる物語に涙した▼大城貞俊さんの近作「蛍の川」は、ハンセン病を患う母とその家族の愛と苦悩を描く。