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<p>「Stray」レビュー 猫がサイバーパンク世界に迷う! 恐怖と癒やし、驚きが交互に襲う猫チャン堪能アドベンチャー</p><p>「Stray」レビュー 猫がサイバーパンク世界に迷う! 恐怖と癒やし、驚きが交互に襲う猫チャン堪能アドベンチャー #Stray</p><p>7月19日に発売予定のプレイステーション 5/4/PC「Stray」は”猫ゲーム”だ。PlayStationインディーズのタイトルで、PlayStation Plus エクストラおよびプレミアムを対象としたサービス“ゲームカタログ”にも追加される。6月3日に放送された配信番組“State of Play”でも紹介されたことから、記憶に残っている人もいるのではないだろうか。</p><p>ネオンで描かれた「HELP」の文字が怖い。しかも誘導付き。自分が猫チャンなら、そっちには行きたくない だが、猫チャンは進まなければならない。離れ離れになってしまった家族の元に戻るため、様々な恐怖を物ともせず、淡々と猫チャンは目の前を阻むギミックをこなし、前へと歩んでゆくのだ。 ちなみに筆者が最も「ひえ」と思わず声をあげたエリアは、あえてスクリーンショットを掲載していない。その衝撃は、やはり自身の目で初めて出会った時に感じるものだと思うからだ。本稿は全体的にはまろやかめのスクリーンショットを多めにしている。 怖い怖い怖い怖い怖い(連打) 猫チャンが謎のサイバーシティで出会うのは、B-12という飛行型ロボット。B-12は長い間電子ネットワークの中に閉じ込められていたのだという。そのせいか、記憶があやふやなところがあるというロボットで、B-12と紡ぐ物語も本作の見どころのひとつである。 B-12は非常に小型なロボット。普段は猫チャンの背中のショルダーバッグの中に収まっている。 B-12はロボットなのでハッキングなどもお手の物だが、猫チャンはただの猫チャンのため、基本的に何の能力も持っていない。強いて言うなら人語を理解しているのだろうかというくらいだが、それも猫チャンが理解しているのか、猫チャンを通してプレーヤーが理解しているだけなのかと言われると、どちらなのか答えは出ない。 そんな猫チャンができることは、主に「ジャンプ」「引っかく」「くわえる」の3点くらいで、あとは一応「鳴く」というアクションもある。ただ、猫チャンには猫チャンだからこそできることもある。 例えば少々高低差のあるところへのジャンプ。ほんのちょっとしか足場のないところへのジャンプや手すりの移動なども、お茶の子さいさい。狭い隙間も通り抜けられる。 こういった動作の多くはガイドが表示され、「ここに登れるよ」というような場所に×印(PS5の場合)が出たり、何か特定の動作が必要な箇所では□印や△印が出ることもある。 基本的に×は飛んで乗れる場所。△は主に猫チャンが行う何かしら他の動作(場所によって異なる)、□はB-12が行なう動作だと思っていいだろう ただし、UIらしいUIはこれだけ。次の目的地へのガイドは存在しない。では、猫チャンの旅を導くものは何か。それはプレーヤーの”発想”――もっと簡単に言うなら”ひらめき”だ。「この場所からどこかに向かえるのではないか」「ここを抜けるにはどうすれば良いか」という、ほぼこの2点に絞られる。 時には誰かがヒントをくれる場面もあるが、極々限られた場所のみである。しかもそのヒントは大抵ルート取りではなく「誰がどこにいる」とか「●●をしてみよう」といったような大まかな情報や提案が大半だ。とにかく、「今、何が行く手を遮っているのか」「ならばどうしたらそこを通れるようになるか」は、ほぼノーヒントで進んでいくこととなる。 巨大なファンが止まればその間をすり抜けられることまでは、すぐにわかるだろう。問題は猫チャンが、どうしたらあのファンを止められるかをよく探索し、発見し、あとは最後のひらめきにつなげられるかである。 ちなみにヒントについては、自分自身で覚える必要がある。筆者はかなりスクリーンショット機能を活用し、人造人間の重要なヒントを忘れてしまった時などに見返していた。 こういった仕様からも、プレイはできるだけ時間のとれるときに一気に進めるのがオススメだ。時間を置き過ぎると、現在の目的などを見失いやすいかなと思う。ちなみに、筆者の初回プレイのクリア時間はほぼメインストーリーだけを進めて6時間ほどだったので、参考にしてほしい。 いくつか収集要素のようなものもあり、そういったところまでくまなく探索してフルコンプリートしようとすると、そこから更にプラス3時間程度はかかると見ていいだろう。 そもそも「フライトジャケットってなに?」という状態だったりと、ヒントがわかりにくいこともあるため、スクリーンショット機能は活用したほうが良い。 場所によっては□印や△印に何をするか程度の説明はついているのだが、他は一切何もない。</p>