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決戦 四 隆兼(たかかね)に一瞬、数が少ない城兵を五百人総掛かりで、蹴散らし、宮ノ尾城を乗っ取るという考えが閃(ひらめ)くも、――味方は狼狽(うろた)えておるし、城兵に苦闘すれば背中に元就(もとなり)の太刀を浴びる。危うい。弘中隆兼という武将は斯様(かよう)な時、個ではなく、全体を見ることが…