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凍結された、山上容疑者のものとみられるツイッターアカウント

安倍晋三元首相を銃撃して殺害したとして、殺人容疑で捜査中の山上徹也容疑者のツイッターアカウントが閲覧できなくなっていることが19日分かった。ツイッター社が凍結したためとみられる。

山上容疑者のものとされるツイッターアカウントは「silent hill 333」。3連休中に読売新聞(18日朝刊)などの大手メディアが報道してその存在が注目された。山上容疑者が事件前、松江市在住のルポライターに安倍元首相の殺害を示唆する手紙を送付し、その中にアカウント名が記載されていたことが判明するきっかけだった。

凍結後もネット上に残るアーカイブによると、最後のツイートは4月29日付で、別の匿名アカウントによる「人生、マイナスからのスタートをどうにか0に戻すのに必死になってるだけという感覚がある」という投稿をリツイートしていた。

また、これも別のアカウントのツイートで、その2日前に投稿されたものでは、

結婚式の加害性自体はともかく、生きてるだけで誰かを傷つけるんだという認識がない人が一定数いるのだという事実に驚く

と、統一教会の合同結婚式やそれに対する世間の理解不足を嘆く内容だった。

直近で本人アカウントによる投稿では、

考えてみりゃ世の中テロも戦争も詐欺も酷くなる一方かもしれない。信じたいものを信じる自由、信じるものの為に戦う自由。麻原的なものはいずれ復活すると思う。それがこのどうにもならない世界を精算するなら、間違ってはいないのかもしれない。人は究極的には自分が味わった事しか身に沁みないものだ(4月23日)

もう何をどうやっても向こう2~30年は明るい話が出て来そうにない(4月12日)

などと、心に鬱積したものを明かしている。

ツイッター社は19日午前7時時点で凍結理由を公表していない。規約では、個人または集団に向けた暴力をほのめかす脅迫や、テロ行為、暴力的過激主義のほのめかしや助長は禁止されているが、過去の投稿のいずれかが何らかの理由で抵触したとみられる。アカウント凍結により、銃撃事件に至る心理的プロセスの社会的な検証が難しくなる可能性もある。