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個人が書物にどう接してきたかという「読む」歴史に比べ「書く」歴史の研究は進んでいない。近代の人々の「書く」営みを探るうえで、日記は大きな手掛かりとなる。私の研究室を占める日記資料には、大学院在籍時の恩師、故・福田秀一先生のコレクションが数多くある。先生は専門の中世文学の他にも膨大…