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<p>「脱石炭」のドイツ、石炭利用増加へ 露産ガスの輸送減対策で | 毎日新聞</p><p>「脱石炭」のドイツ、石炭利用増加へ 露産ガスの輸送減対策で</p><p>ドイツのハベック経済・気候保護相は19日に声明を出し、ロシア産天然ガスの輸送量が大幅に減少したことを受け、石炭火力発電の利用を増やす緊急措置を講じる考えを示した。関連法の整備を急ぐという。</p><p>ロシア国営ガス大手ガスプロムは、海底パイプライン「ノルド・ストリーム」経由でドイツに輸送するガスの供給量を16日から計画より約6割減らすと表明していた。 これに対し、独政府は、ガス需要がピークを迎える冬に備え、ガス備蓄量を増やす方針だ。このため、発電に使うガスの量を減らし、その代わりに稼働停止が予定されている発電所などを利用して石炭火力発電を増やす。 ハベック氏は「(冬までに)できるだけ多くのガスを蓄えることが必要だ」と説明。2030年までに火力発電の全廃を目指す取り組みと逆行することについて、「つらいことだが、ガス消費量を減らすためには必要なことだ」と理解を求めた。 ドイツは、30年までに「脱石炭」を目指していることに加え、今年末までの「脱原発」を決めている。再生可能エネルギーに転換するまでのつなぎのエネルギー源として、パイプライン経由で輸入する安価なロシア産ガスを頼ってきた。しかし、ロシアによるウクライナ侵攻を受けて方針を転換。ロシア産天然ガスから他国の液化天然ガス(LNG)に輸入を切り替えるため、ドイツ国内にはなかったLNG受け入れ施設の新設を急いでいる。 欧州連合(EU)執行機関の欧州委員会は、ロシアからのガス輸入を今年末までに現在の3分の1まで減らす戦略を打ち出している。【ベルリン念佛明奈】</p>