<p>欧州銀行株に強い妙味、投資拡大は今が最適-ブラックロック</p><p>欧州銀行株に強い妙味、投資拡大は今が最適-ブラックロック</p><p>リセッション(景気後退)リスクが高まりつつある状況で欧州の銀行は投資対象として考えづらいかもしれないが、米ブラックロックは欧州銀行セクターへのエクスポージャーを増やすには、今が最適だとみる。</p><p>Sagarika Jaisinghani、Kat van Hoof 2022年6月20日 23:09 JST 銀行株は割安な水準にありながら、力強い利益に支えられている 欧州株はさらに10-15%下落して底値をつける可能性-ボルトン氏 リセッション(景気後退)リスクが高まりつつある状況で欧州の銀行は投資対象として考えづらいかもしれないが、米 ブラックロック は欧州銀行セクターへのエクスポージャーを増やすには、今が最適だとみる。 ブラックロック・ファンダメンタル・エクイティーズのナイジェル・ボルトン共同最高投資責任者(CIO)は17日の電話インタビューで、「議論の分かれるところだが、欧州の銀行はバリュエーション面で極めて大きな好機だとみている」と発言。「金利上昇が純金利マージンを押し上げている。銀行株は引き続き非常に割安な水準にありながら、力強い利益に支えられている。リテールに注力している銀行が特に有利だ」と指摘した。 インフレを抑制するために中央銀行がタカ派寄りの姿勢に転じる中で、通常は実質利回り上昇の恩恵を受ける銀行株はリセッション懸念を示す指標となった。ストックス600銀行株指数は今年2月に約3年ぶりの高値に上昇して以降、24%程度値下がりし、バリュエーションは新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が始まった2020年3月の水準付近に落ち込んだ。 出所:ブルームバーグ 欧州株のベンチマークであるストックス欧州600指数も1月に記録した最高値から18%余り下落している。米連邦公開市場委員会(FOMC)が積極的な利上げの局面に入り、欧州中央銀行(ECB)も7月利上げに道を開いた。ボルトン氏によれば、ストックス600はさらに10-15%下落して底値をつけ、リセッションに突入しても短期で終わる見通し。 同氏は「世界金融危機のようなリセッションは見込んでいない。市場にはあの時のような行き過ぎは見当たらない」と述べ、「消費者の状況はまずまず良好で、銀行システムもそうだ。通常の景気減速が約6ー12カ月続く可能性の方が高いだろうと予測している」との見方を示した。</p>