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手出しちゃダメ、ゼッタイ! 格安中古車の真相が闇すぎる

 新車の納期が激遅の今、短期間で納車可能な中古車が大注目されている。だが、なかには手を出してはならないモノも多々ある。どうせ買うなら1円でも安くしたいと思うのは当然だが、格安を謡っているにはウラがあることも。

 とくにフリマアプリなどでたまーに見る訳アリ中古車。一般に金融車と呼ばれるモノだが、これつい買ってしまいそうになるんです。そう、価格が相場の半額など、とにかく安いのだ。だが、安いモノには当然裏があるわけで、その理由が冗談ではすまされない内容なのだ。手を出しちゃダメな中古車の真実に迫る!

文/佐々木 亘、写真/編集部

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■店頭価格に騙されるな! 支払合計に注意せよ

中古車を購入する際は、車両価格だけに惑わされず諸経費なども確認し総支払額を必ず確認しよう

 中古車サイトや展示場で消費者が一番初めに目にするのは、中古車の車両本体価格だ。この数字が、検討候補に入るか否かの大きなポイントになるだろう。親切なサイトや販売店では、車両本体価格の他に、クルマ購入にかかる大体の諸経費を併記しており、詳細な見積もりを作らなくても、大体の総支払額が分かる。

 しかし、一部サイトや販売店では、クルマの価格だけしか表に出ていないところもしばしばだ。

 このようなお店で見積もりを作ると、諸費用が一般的な売買契約より遥かに高いことがある。車両本体価格を安く見せ、法外な手数料で儲けを取ろうとする、注意すべきお店だ。

■5万円以上も上乗せされることも……諸費用はしっかりチェックを

 自動車購入でかかる諸費用は、法定費用(税金・保険料・印紙代)と手数料に分かれる。法定費用は規則により決められた費用であるから、排気量や車両重量、車検残によって若干異なるが、クルマごとに金額が確定しているものだ。

 しかし、契約書を見ると、普通なら2,000円前後の届け出手続き、3,000円程度の車庫証明手続き法定費用、数百円の印紙代などに、通常の10倍以上の金額が載っている。

 また、4万円以内には収まる検査手続き代行費用や、15,000円程度の車庫証明手続き代行費用、8,000〜10,000円以内下取り車手続き代行費用などにも、「0(ゼロ)」が一つ多く記載されていた例も。

 店頭納車にすれば、必要のない納車費用も削ることができず、あげく5万円近くの金額を載せて契約書を発行するケースもあった。

 極端に安いクルマを見つけた時には、契約書に記載される諸経費を確認して欲しい。また、一般的な自動車購入にかかる諸経費の相場感を身に着けておくことも、中古車購入の際には重要だ。

■欠陥を知らずに納車!? 修復歴などもすかさず確認すべし

 一般ユーザーにはわかりにくい修復歴の有無。未だに虚偽の表示で中古車販売するお店が存在する。修復歴があるのに「無い」とするものが最も多く、次いで水没車であることを隠すなど、一般ユーザーが見抜きにくい大きな瑕疵を通知していない。

 この問題は購入直後にはわからず、ある程度の時間が経過したころにクルマの不調となって現れる。

 お店の所在地を定期的に動かしながら、販売を続ける業者が多く、ユーザーが問題に気付いたころには、既に後を追えなくなっている。状態確認はもちろんだが、購入するお店選びにも、慎重になってほしい。

■車庫証明も名義変更が申請不可!? 金融車はぜったいダメ

 市場価格の6割〜7割程度の価格で、販売されているクルマでは、よく見ると詳細情報に「金融車」という記載があることが多い。一時期はフリマサイトやオークションサイトに数多く出品されていた。近頃は見る機会が減ったが、それでもネット上には常に掲載があり中古車だ。

 金融車とは、一次ユーザーがローンで購入したクルマが、何らかの理由(多くは借金絡み)によって第三者の手に渡り、中古車として販売されているものである。

 車検証上のクルマの所有権は一次ユーザーがローンを組んだ会社等になっており、そのローンは完済されていないため、所有権留保(ローン会社に所有権があるまま)の状態になっている。金融車は購入しても、所有者を自分に変えることは出来ないのだ。

 さらに、この状態では車庫証明も取れなければ、税金も払えず、車検も受けられない。

 場合によっては、購入後に所有権留保している会社が一時抹消などを行うケースもあるだろう。するとクルマの登録自体も無効になり、無車検で無保険のクルマに乗せられている状態だ。

 クルマは国へ登録(もしくは地方公共団体へ届け出)を行って所有するもの。正しい手続きを踏めないクルマは、いくら安くても買ってはいけない。

 今回挙げたものはあくまでも一例だ。正しく売買を行っている中古車販売店が大多数であり、中古車販売自体を否定するものではないことは承知してほしい。それでも「格安」なクルマの中には、今回のようにウラがあるクルマが存在することを、自動車ユーザーの皆さんには知っていてほしい。

 これらの問題の中には、知らなかったでは済まされない、犯罪や問題に巻き込まれるものも存在する。中古車の売買契約は、信頼できる人とお店を選んで行うべきだ。

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