メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チームは、2030年までに二酸化炭素排出量ゼロを実現するための「画期的な」持続可能性への取り組みを新たに始めた。メルセデスは、再生可能代替航空燃料(SAF:Sustainable Aviation Fuel)に投資した初めてのグローバルスポーツチームとなったのだ。この取り組みにより、チームが予測している二酸化炭素排出量全体の4分の1以上を占める、航空機利用の際の排出量を減らすことになる。
SAFは、再生可能または廃棄物由来の航空燃料で、将来の国際航空便による二酸化炭素排出量削減において重要な役目を担う、国際民間航空機関が認めた新技術だ。メルセデスは、2026年までにスコープ3の50%削減を達成し、2030年までに二酸化炭素排出量をゼロにする取り組みのなかで、SAFが中心的な役割を果たすと述べている。
メルセデスは声明を発表し、以下のように述べた。
「SAFは我々チームの持続可能性戦略の重要な要素となり、よりサステナブルなレースを行うためにF1のなかで変化を促進したいという願いを反映している」
「我々が再生可能代替航空燃料を購入すると、それは間接的にスコープ3航空排出量に使用されることになるが、これはグランプリ開催地へのフライトや航空機による他の出張のように、F1の予算制限からは除外されている」
現在SAFの生産と供給は限られているが、メルセデスは、「チャンスは計り知れない」と主張している。
「我々の強力なグローバルプラットフォームを用いてSAFの市場の発展と成長を支援することで、SAFの可能性を示し、どれだけ素晴らしい影響があるかを他の産業に向けて証明したいと考えている」
メルセデスF1チーム代表のトト・ウォルフは、航空機による移動に関連する二酸化炭素排出量の削減は、彼自身とチームにとって、個人的かつ仕事上の目標となっていると述べている。
「再生可能代替航空燃料は、我々の移動手段や、環境に与える影響を変える可能性を秘めている」とウォルフは語った。
「これは個人的にも仕事の上でも非常によく考えているトピックだ」
「私もチームもよく航空機で移動する。航空機で飛ばなければならないのなら、そうするためにより良い方法を見つける必要がある。そうするために、SAFは現在航空業界で利用できる最良の解決策なのだ」
「我々の国際的モータースポーツ基盤を、より持続可能で多様な未来のモデルとして利用し、変化の最先端に立つことを目指している」