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<p>身内が優秀すぎて冷や飯を食っている国産車 – webCG</p><p>身内が優秀すぎて冷や飯を食っている国産車</p><p>デキは悪くないのに、同じブランドの後発車が優秀すぎたり人気がありすぎたりするために埋没してしまっているクルマがある。納期が話題になりがちな今だからこそ、そうした“冷や飯食い”をあえて狙ってみてはどうでしょうか!?</p><p>松・竹・梅の竹なのに…… タイミングのせいで主役になりそこねたクルマが「日産リーフ」である。2010年12月という早い時期に発売された量産電気自動車のパイオニア的存在だが、航続距離の短さと高価格がたたって苦戦。最近になって世界的に電動化への流れが加速し、ようやく追い風が吹いてきた。日産はこの機を逃さず「アリア」と「サクラ」を発売し、3台のEVをラインナップして勝負に出る。うな丼で言えば、松・竹・梅の3種類から選べるようになったわけだ。 日本人は真ん中の竹を選ぶタイプが多いといわれている。いよいよリーフの時代が来るかと思われたが、実際には中途半端な印象になってしまった。「トヨタbZ4X」や「ヒョンデ・アイオニック5」といった大容量バッテリーを搭載するSUVタイプのEVが相次いで発売され、アリアも含めて有力なジャンルとなっている。軽自動車のサクラは街乗りメインという想定で、割り切った性能だが低価格。補助金を使うとガソリンエンジンの軽自動車並みの価格で買えることが評判となり、発売3週間で1万1000台を受注した。リーフの立ち位置はどっちつかずに見えてしまう。 実力がありながらも過小評価されたクルマは多い。ポルシェの「924」や「928」は、エンジンが前にあるだけで「911」より下に見られた。日産の「スタンザ」は、姉妹車の「バイオレット」や「オースター」の間で埋没した感がある。トヨタには「ヴェロッサ」や「プログレ」のように、開発者の意図が伝わらずに消えていったモデルがあった。マツダが5チャンネル体制で市場に送り出した多くのクルマは、今では名前さえ思い出せない。歴史の風雪に耐えて名前の残るクルマは、ほんの一握りなのだ。 (文=鈴木真人/写真=トヨタ自動車、本田技研工業、日産自動車/編集=藤沢 勝) 2017年にデビューした2代目「日産リーフ」。2019年には容量62kWhの駆動用リチウムイオンバッテリーと最高出力218PSのモーターを搭載した「リーフe+」も登場した。</p>