サントリーホールディングスは2022年7月20日、国内のトラック輸送にリニューアブル燃料を導入すると発表した。現在、本格導入に先立ち実証実験を実施中で、年内に本格導入を開始する予定という。
文/トラックマガジン「フルロード」編集部 写真/サントリーホールディングス、伊藤忠エネクス
サントリーのリニューアブル燃料活用の取り組み
サントリーグループは、「環境目標2030」の中で、2030年までに温室効果ガス排出量を自社拠点で50%削減、バリューチェーン全体で30%削減することを目指し、さまざまな取り組みをグローバルに進めている。削減目標は2019年排出量が基準。
今回使用する燃料は、フィンランドのエネルギー企業、ネステ社が開発した「NESTE Renewable Diesel(NRD)」。
NRDは、生物由来の非可食油を原料に精製された燃料で、石油由来の軽油を使用した際と比較し、CO2排出量を約90%削減可能。また、既存の車両や給油関連施設をそのまま使用でき、今後国内での利用拡大が期待される。
同社では、NRDの本格導入に先立ち、現在、この取り組みに賛同する5社で実証実験を行なっており、検証の結果を踏まえ、年内に配送ルートの一部で本格運用を開始する予定だ。
なお、国内のNRD活用は、2022年6月に発表されたINPEX、INPEXロジスティクスのタンクローリへの採用が初めて。その後、レースイベントや旅客バスなどへの採用が広がっており、今後の展開にも注目だ。
●実証実験の概要
期間:2022年6月〜7月
実験内容:NRDを使用した運行テスト
検証内容:燃料の性能、運用課題の有無、持続性など
運行区間:関東圏のサントリーグループの生産拠点、物流拠点間
参加企業:伊藤忠商事、伊藤忠エネクス、鴻池運輸、サントリーホールディングス、サントリーロジスティクス
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