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ところが太華公主が現れる気配はなく、本人は来ていないらしい。仲麻呂がそう思っていると、李林甫のよく通る低い声がひびいてきた。「皆さま、公主さまはお出でましになっておりませんが、儀王殿下の王友(教育係)にして私の秘書官でもある晁衡(ちょうこう)も、縁組をさせていただくことになりまし…