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<p>50年以上無免許で運転した疑い、逮捕男「昭和の終わりくらいに諦めた」 – ライブドアニュース</p><p>【悪質】50年以上無免許運転「昭和の終わりくらいに免許所得を諦めた」 今年5月に発生した当て逃げ事故をきっかけに、無免許運転の疑いで逮捕された69歳の男。乗っていたハーレーダビッドソンには、3万km以上走行した記録が残されていたという。</p><p>三輪トライクを無免許で運転した疑いで69歳男が逮捕された。警視庁の調べに対し、50年以上もバイクを無免許で運転していたと話したそう。試験を6回以上受けたが受からず、昭和の終わり頃に免許取得を諦めたという</p><p>「50年以上、バイクを無免許で運転していました」 ハーレーダビッドソンを乗り回していた69歳の男は無免許で運転した疑いで逮捕された際に警視庁の調べに対してこう話したという。 無免許運転での事故が絶えない中、50年以上も無謀な運転を繰り返してきた男。ついに逮捕された男が語った意外な動機、そして、発覚を逃れてきたその手口とは。 ■50年以上続いたA男の悪質な無免許運転「バイクが好きだったので、17歳くらいから50年以上バイクを無免許で運転していました」 三輪トライクを無免許で運転した疑いで逮捕されたA男(69)は、警視庁の調べにこう話したという。 A男(69)が乗っていたのは「ハーレーダビッドソン」の三輪トライク。1700ccもある大きな三輪トライクには、3万キロメートル以上走行した記録が残されていた。悪質な無免許運転が長期間にわたり続いていたのだった。 なぜ50年以上たった今、A男(69)の無免許運転が検挙されたのか、そしてなぜ50年以上もの間、A男(69)は免許を持たずに運転を続けたのか。 ■逮捕のきっかけとなった「当て逃げ事故」2022年5月15日。 東京・東村山市の路上で乗用車が後ろから追突され、追突した車両の運転手がその場から立ち去る“当て逃げ事故”が発生した。乗用車の運転手にケガはなかったが、乗用車はへこみ、修理に40万円ほどかかったという。 この事故がA男(69)の悪質な無免許運転が明らかになるきっかけとなった。事故当時、追突された車のドライブレコーダーにしっかりと銀色の“ハーレー”が映っていたのだ。追突した”ハーレー”はどこへ逃げたのか―― 捜査開始からおよそ2ヶ月後の7月2日のこと。東京・清瀬市内をパトロール中だった捜査員のパトカーの前を通りかかったのは、ドライブレコーダーに映っていたものとよく似た銀色の“ハーレー”の三輪トライクだった。 「そこのハーレー止まってください」 捜査員がマイクで呼びかけると、“ハーレー”の運転手は逃げるように側道へ。すぐにパトカーで追いかけたが、側道は車が入れないように出入り口に柵が設置されていたため、1人の捜査員が車から降り、走って追いかけたという。 そして、側道の先にある行き止まりに“ハーレー”を追い詰め、運転していたA男(69)に職務質問が行われた。捜査員が免許証を見せるよう促すと―― 「免許を忘れました」 A男(69)はその場でとっさにウソをつき、免許を持っていないことを隠したという。ただ、最後には観念したのか、無免許であることを認め、A男(69)は現行犯逮捕されることになる。 ■取り調べで明らかになった呆れた供述と発覚逃れ「無免許でハーレーダビッドソンを運転したことは間違いありません」 警視庁の調べに対して容疑を認めたA男(69)。4年前に“ハーレー”の三輪トライクを購入してから、天気の悪い日以外は毎日のように運転していたという。 A男(69)は無免許運転の理由について、こう話している。 「運転免許の試験を6回以上受けたが、筆記試験が受からなかったので、昭和の終わりくらいに免許取得を諦めた」 昭和、平成、令和に渡って無免許運転を続けてきたA男(69)は、中学卒業後に先輩にバイクの乗り方を教えてもらい運転を覚えたという。そして今回、ついに起こしてしまった当て逃げ事故。 「相手には申し訳ないと思っていたが、無免許運転がバレるので逃げました」 A男(69)の悪質な“発覚逃れ”は、これが最初ではなかった。 4年前、埼玉県内のバイク店でおよそ600万円の“ハーレー”の三輪トライクを購入した際には、店員に免許証の提示を求められたが、「免許を忘れた、後日持ってくる」とごまかしたという。その後、免許証の確認はうやむやになったまま“ハーレー”を購入。 さらに、A男(69)は過去に2回、17歳と50代の時にバイクを無免許で運転していたとして、交通切符を切られ、罰金を支払っていたのだった。 ■A男の無謀な運転から見る課題50年以上無免許運転を続けていたというA男(69)は、今回の無免許運転と当て逃げ事故で7月22日に略式起訴され、罰金を支払って釈放された。なお、事故を起こした“ハーレー”の三輪トライクはA男の元に返されることになるという。 ある捜査幹部は今回の一連の件について、こう指摘する。 「50年も無免許で運転していたとしても、最終的には運転手のモラルに任せざるを得ない」 「車を差し押さえることはできるけど、その人から一生取り上げることはできない免許は、あくまで国の制度で警察 が許可を与えているだけだから、本人に乗るのをあきらめてもらうしかない」 警察庁によると、無免許運転による人身事故は去年1年間で全国で1392件も発生した。 さらに、無免許運転による人身事故は、死亡事故につながる割合が免許を持つ人に対しておよそ4倍となっているというデータもある。(令和3年、警察庁による) 運転手のモラルを問い続けるだけで悲惨な事故は防げるのか、事故が起こらない未来のためには課題が残されている。</p>