ニッサンは6月23日、来シーズンよりABB FIAフォーミュラE世界選手権に参戦するマクラーレン・レーシングとの技術パートナーシップを締結し、同チームにパワートレインを供給することを明らかにした。
マクラーレンはフォーミュラEに参戦してきたメルセデスEQフォーミュラEチームを買収するかたちで、次世代車両のGen3マシンが導入される2022/2023シーズンよりフォーミュラEに参戦する。それにともない、ニッサンとマクラーレンは複数年の契約を結び、Gen3マシンが使用される期間を通じてニッサン製のEVパワートレインが供給されることとなった。
ニッサンの最高執行責任者であるアシュワニ・グプタは「ニッサンとマクラーレン・レーシングとのパートナーシップは、さまざまなコラボレーションとノウハウの共有を強力に推進するものとなるでしょう」
「ニッサンとマクラーレンに共通するのは、パイオニア精神とイノベーションを貪欲に追求する姿勢です。ニッサンがフォーミュラEに参戦し、クルマの電動化を推進していく上で、マクラーレンは理想的なパートナーであると考えています」と述べた。
また、マクラーレン・レーシングのCEOであるザック・ブラウンは「フォーミュラEに初めて参戦するマクラーレンは、チームを編成するにあたり、あらゆる面で最高のパートナーを探していました。中でも技術は大切な要素の一つでしたが、ニッサンは過去4シーズンにわたって献身的にレースに取り組み、その知見と技術を証明してきました」
「今後、Gen3マシンが導入されるにあたり、このコラボレーションは両者に多くの成功をもたらすと確信しています。両チームのパフォーマンスを向上させ、ニッサンのフォーミュラE用パワートレイン技術の開発を強力に推進することになるでしょう」とコメント。
そして、ニッサンフォーミュラEゼネラル・マネージャー兼マネージング・ダイレクターであるトマソ・ヴォルペは「マクラーレン・レーシングのような素晴らしいモータースポーツ・ブランドと複数年の契約を発表できたことを嬉しく思います」
「私たちのパートナーシップは、Gen3としてマシンが大きな進化を遂げると見込まれている来シーズンから始まります。ニッサンがフォーミュラEに参戦するのは、レースをするためだけではありません。レースを通じて、効率的で力強いニッサンEVの魅力を幅広い視聴者の皆さんにお伝えしています。マクラーレンとのコラボレーションにより、私たちの技術開発が加速し、世界中のファンにニッサンの技術を披露する機会が増えると考えています」と語った。
ニッサンは4月に『ニッサンe.ダムス』チームの買収を発表し、フォーミュラEでの活動の強化を進めている。ニッサンとマクラーレンは今後、現場で緊密に連携しながらフォーミュラEへ挑んでいくとしている。