Intelでは第13世代デスクトップ向けCPUであるRaptor Lake-Sを2022年秋頃発売としていましたが、発表自体は9月27日のイベントで行われ、実際の発売は2022年10月17日(月)に行われるようです。
Raptor Lake-S第一陣は10月17日発売?
Intelでは2022年秋以降に現行の第12世代Alder Lake-Sの後継CPUである第13世代Raptor Lake-Sをリリースする事が決算発表含め様々な場にて表明がされていますが、中国のEnthusiastic Citizen氏によると、IntelはRaptor Lake-Sの中でオーバークロック可能なK/KFバリアントおよび、対応するチップセットであるZ790搭載マザーボード含めて2022年10月17日(月)に発売を開始するとの事です。
このRaptor Lake-SおよびZ790チップセットについてはIntelが2022年9月28日から開催するInnovation 2022と言うイベントで詳細が発表される見込みになっています
Alder Lake系と同じくミドルレンジから下はCES 2023で発表、1月下旬に発売
2022年10月17日に発売がされるのは、Core i9-13900K/KF、Core i7-13700K/KF、Core i5-13600K/KFの6モデルのみとなりますが、Enthusiastic Citizen氏によるとAlder Lake-Sの時と同じく、IntelではK無しモデルおよび、ミドルレンジ向けとなるチップセット、H760およびB760については2023年1月5日開催のCES 2023にて発表され、1月下旬までを目途に発売が開始されるとの事です。
なお、チップセットについてはエントリー向けとなるH710は登場せず、H610がエントリー向けチップセットとして引き続きラインアップがされるとの事です。
Intel Raptor Lake-Sの概要
Intel Raptor Lake-Sは第13世代目となるIntelのCPUとなっており、2021年11月から発売が開始されたAlder Lakeの後継モデルとなり、引き続きハイブリッドアーキテクチャーと10nmプロセスを採用がされます。
搭載されるCPUアーキテクチャーについては高性能コア側であるP-CoreについてはGolden CoveアーキテクチャーからRaptor Coveアーキテクチャーに刷新され、主にキャッシュ周りの大幅強化と動作クロックの向上が挙げられています。
キャッシュ周りではL2キャッシュが各P-Core辺りAlder Lakeの1.25MBから2MBに増量、E-Core側は4コア辺り2MBから4MBに倍増し、P-Core8コア+E-Core 16コアでL2キャッシュは合計32MBになります。L3キャッシュはP-Core分は1コア辺り3MBでAlder Lakeと変わりませんが、E-Coreが8コア増えている分L3キャッシュは36MBとなり、Raptor LakeのCPUコアとしては最大68MBのキャッシュを搭載しています。
動作クロックについては最大で6.0 GHzに近い水準までブーストクロックとして動作すると見られています。
E-Core側は引き続きGracemontアーキテクチャーですが、コア数が最大で2倍に増やされています。
今回、発売日が明らかになったのは以下の6モデルで、オーバークロックが可能かつ、ゲーミングやクリエイティブ用途などアッパーミドルレンジ以降のモデルのみが2022年10月17日からの発売となります。
なお、Core i5-13400やCore i3系についてはCES2023以降での発売となる予定です。
CPUモデル | P-Core | E-Core | 合計 コア / スレッド数 | L3キャッシュ | L2キャッシュ | CPUモデル | TDP PL1 | TDP PL2 |
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Intel Core i9-13900K | 8 | 16 | 24/ 32 | 36 MB | 32 MB | Intel Core i9-12900K | 125W | 228W |
Intel Core i9-13900KF | 8 | 16 | 24/ 32 | 36 MB | 32 MB | Intel Core i9-12900KF | 125W | 228W |
Intel Core i7-13700K | 8 | 8 | 16 / 24 | 30 MB | 24 MB | Intel Core i7-12700K | 125W | 228W |
Intel Core i7-13700KF | 8 | 8 | 16 / 24 | 30 MB | 24 MB | Intel Core i7-12700KF | 125W | 228W |
Intel Core i5-13600K | 6 | 8 | 12 /20 | 24 MB | 20 MB | Intel Core i5-12600K | 125W | 228W |
Intel Core i5-13600KF | 6 | 8 | 12 /20 | 24 MB | 20 MB | Intel Core i5-12600KF | 125W | 228W |
Intelでは2022年秋頃を目途に第13世代Core CPUのデスクトップ向けである『RaptorLake-S』を発売…
Intel Raptor Lake-Sについては発売日が遅れる可能性がMoore’s Law is Deadで指摘はされていたものの、結果的にはAlder Lake-Sより3週間近く早い日程での発売となっています。ただ、当初の計画ではAMDのRyzen 7000シリーズより先に発売を考えていたとも言われており、Ryzen 7000シリーズが9月15日である事を考えると、その目標は達成する事は難しそうです。
ただ、このRaptor Lake-Sについては性能面ではハイエンドモデルは現行のAlder Lake-S最上位、Core i9-12900Kを40%近く上回るベンチマーク結果を叩き出したり、Core i5-13600KでさえもAMDのRyzen 9 5950Xに迫るスコアを出すなどRocket LakeからAlder Lakeへ進化した時のような高い性能の伸びが期待されています。
Intelが2022年秋以降にCPU価格を値上げへ。20%を超える値上げ幅の製品も
なお、このRaptor Lake-Sの発売時期を目途にIntelではCPUのみならず全製品の値上げを計画しているようで、過去に出現したリークではRaptor Lake-Sの価格は基本的にAlder Lake-Sを踏襲するという話でしたが、恐らくAlder Lake-Sと比べると最低でも数%、最悪な場合は10~20%以上の値上げがされる可能性があるようです。
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