2022年F1フランスGPの土曜予選で、フェラーリのシャルル・ルクレールはキャリア16回目、今シーズン7回目のポールポジションを獲得した。今回、チームメイトのカルロス・サインツはパワーユニット(PU)交換によるペナルティで後方スタートが確定しているが、Q3まで走ってルクレールにトウ(スリップストリーム)を与え、ルクレールのポール獲得に貢献した。ルクレールと予選2番手のマックス・フェルスタッペン(レッドブル)とのタイム差は0.304秒だった。
チームは今回の予選を「完璧なチームワーク」と表現し、「このパフォーマンスは、スクーデリア・フェラーリがパッケージの力をすべて引き出したことに加え、カルロス・サインツの重要な貢献もあって達成することができた」と述べている。
「カルロスは今季4基目のパワーユニットを入れることでペナルティを受け、グリッド後方から決勝をスタートする。そのため、Q3で彼はチームメイトにトウを与えることに集中することができた。彼が与えたトウは大きな効果をもたらし、シャルルがグリッド先頭のポジションをつかむための助けになった」
「Q3ではチームワークが発揮され、シャルルは2回のランの両方で、カルロスのスリップストリームを得ることができた。トウはファーストシケイン前のメインストレートで効果的だが、特に大きな効果を得られたのは、シーニュ・コーナーのところだった」
■シャルル・ルクレール(スクーデリア・フェラーリ)
FP3 3番手(1分32秒909:ソフトタイヤ/20周)
予選 1番手(Q1=1番手1分31秒727:ソフトタイヤ/Q2=2番手1分31秒216:ソフトタイヤ/:Q3=1番手1分30秒872:ソフトタイヤ)
今日の午後を迎えるまではとても難しい週末を送っていた。バランスに苦しんでおり、これだけの暑さでは、タイヤがオーバーヒートして、ほんの小さなミスでも大きな代償を払うことになる。
でも予選ではQ3最後のラップまでいい形で積み重ねていった。カルロスが上手にトウを与えてくれたことが、後方により大きなギャップを築いてポールポジションを獲得する助けになった。素晴らしいチームワークのもとで、良い予選ができたと思う。
今回ライバルたちはものすごく強力だし、レースペースで彼らはアドバンテージを持っているようだ。でも僕たちはその状況を覆せると信じている。明日も先頭のポジションをキープしたい。
(予選後の会見で、Q3でトウを利用した時のことを聞かれ)正しくやるのが難しいんだ。最初のラップでは、(ターン)8、9で近寄り過ぎて、少しロスし、最適な走りができなかった。でも2回目のラップでは、うまく適応して、良くなった。コミュニケーションがうまくいったし、カルロスのサポートは素晴らしかった。彼が(トウを与えた後で)どいてくれることは分かっていたが、それがいつなのかは知らなかった。カルロスは完璧な判断をして、正しいタイミングでどいてくれたよ。Q3の前に練習はしていなかったんだけどね。
(トウによってどれぐらいのゲインがあったと思うかと聞かれ)Q2でのトウなしでのラップと比較すると、0.2秒ぐらいだと思う。とても大きいよね。つまり、トウを得ていなければ、マックスとの差はもっとタイトになっていただろう。とにかく素晴らしいサポートだった。