もっと詳しく

 2022年F1第12戦フランスGPの予選が行われ、シャルル・ルクレール(フェラーリ)がポールポジションを獲得した。2番手はマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、3番手はセルジオ・ペレス(レッドブル)となっている。角田裕毅(アルファタウリ)は8番手だった。

 直前のFP3ではフェルスタッペンが2番手カルロス・サインツ(フェラーリ)にコンマ3秒以上の差をつけてトップ。ルクレールはコンマ6秒落ちの3番手。4、5番手のルイス・ハミルトン(メルセデス)、セルジオ・ペレス(レッドブル)はコンマ9〜1秒遅れだった。

 サインツは初日のCEに続いてパワーユニットをほぼ全交換したことで、グリッド最後列への降格ペナルティを受けているだけに、この結果だけを見ればポールポジション大本命はフェルスタッペンということになる。なおケビン・マグヌッセン(ハース)もパワーユニットを4基目に交換し、グリッド最後列からのスタートが決まった。

 現地時間午後4時からの予選は快晴、気温30.8度、路面温度55.4度のコンディションで始まった。2本のストレートでは横風となる、かなり強い風が吹いている。

 18分間のQ1は、まずはルクレールが真っ先に1分31秒台に入る1分31秒727をマーク。続くフェルスタッペンはセクター3でややタイムロスし、コンマ164秒差の2番手につけた。3番手サインツ、4番手ペレス、5番手ランド・ノリス(マクラーレン)、6番手フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)。アルファタウリの2台は、角田は11番手、ピエール・ガスリーは14番手に留まっている。

 ルクレール、サインツ、ノリスを除く17台が、再度のアタックに出て行った。最終コーナー直前で各車スローダウンし、渋滞がひどい。アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)がターン8のシケイン進入でスピン。その黄旗の影響を受けたか、角田、ガスリーともにタイム更新できず。それでも角田は13番手でQ2進出を果たしたが、ガスリーは15番手アルボンに0.016秒及ばず16番手。他のQ1落ちはランス・ストロール(アストンマーティン)、周冠宇(アルファロメオ)、ミック・シューマッハー(ハース)、ニコラス・ラティフィ(ウイリアムズ)だった。シューマッハーは11番手タイムを出したが、ターン3でトラックリミットを超え、タイムを抹消された。

 Q2は、まずはノリスがトップに立つ。直後にルクレールがコンマ467秒差をつけて、その座を奪った。しかしペレス、フェルスタッペンが次々にルクレールを先行し、レッドブルが1-2を占めた。ただしルクレールは中古、レッドブル2台は新品ソフトだ。するとサインツがQ2でもアタックを敢行し、1分31秒081と、フェルスタッペンにコンマ9秒もの大差をつけて、トップに立った。

 トップ2のサインツ、フェルスタッペン以外の13台が、2セット目のアタックに出て行く。ルクレールが2番手に順位を上げ、ペレス4番手、ハミルトンも5番手につけた。さらに角田が10番手で、6月のアゼルバイジャンGP以来となるQ3進出を果たした。Q2落ちはダニエル・リカルド(マクラーレン)、エステバン・オコン(アルピーヌ)、バルテリ・ボッタス(アルファロメオ)、セバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)、アルボンだった。

 最後列スタートのサインツ、マグヌッセンがいずれもQ3まで残る異例の展開。サインツはルクレールの前でコースインし、スリップストリームを使わせてポールポジション奪取を助ける目論みだ。ルクレールはDRSの使えないターン9からの短いストレートでサインツとの間隔を詰め、1分31秒209で暫定ポールを獲得した。フェルスタッペンは1000分の8秒及ばなかった。3番手ペレス、4番手ジョージ・ラッセル(メルセデス)、5番手ハミルトン。

 最後のアタックにも、サインツは中古ソフトでルクレールの前で出て行った。徹底したチームプレイだ。一方フェルスタッペンは、ルクレールの背後につけているが、距離はかなり取っている。フェラーリ2台はこの周回でも同じ区間で接近し、ルクレールは1分30秒872でポールポジションを確定した。今季7回目のポールを獲得したルクレールは、無線で真っ先にサインツへの感謝を口にした。

 フェルスタッペンはコンマ3秒差で2番手。3番手ペレス、4番手ハミルトン。そしてノリスがメルセデスに割って入る形で、5番グリッドを獲得した。6番手ラッセル、7番手アロンソ。角田の8番グリッドは、アゼルバイジャンに並ぶ今季自己ベストの予選結果だった。