シルバーストンでの第3ラウンドの後、Wシリーズは第4ラウンドのフランスまでレースはなかった。この間、Juju(野田樹潤)は自宅があるデンマークを離れ、スペインで過ごしていた。
「バレンシアへ行ってテスト走行していました」
現在、ヨーロッパは熱波に襲われており、スペインも例外ではない。バレンシアも連日30度以上の猛暑が続いており、7月16日には最高気温38度を記録した。家族と共に、キャンピングカーで数日かけてバレンシアからポール・リカールに入ったJujuは、こんがり小麦色になっていた。
前戦シルバーストンではクルマが真っ直ぐに走らないという問題を抱えていたJuju。今回、しっかりと整備してもらって、同じシャシーで臨むことになった。今シーズンここまでの3戦は、クルマ側の問題から苦しい状況が続いている。しかし、Wシリーズに参戦したことに後悔はない。
「確かになかなか思っているようにはいかないことが続いていますが、F1が開催されているサーキットで同じ週末にレースをできるといういいチャンスだと思っています」
そんなJujuに、父親の野田英樹さんも温かい言葉を贈る。
「お父さんからは『苦しい状況でもいま自分ができることを精一杯やりなさい。そして、絶対に決してあきらめないように』とアドバイスされているので、前を向いて行きたい」
さらに日本のファンから送られてくるメッセージにも勇気づけられているという。
「苦しい状況が続いていますが、皆さんの応援が力になっています。本当に応援ありがとうございます」
ポール・リカールは、かつて走った経験があるコース。ただし、そのときはレースはしていない。
「以前、F4で練習走行したことはありますが、レースは今回が初めてです」
真夏の2連戦の緒戦、第4ラウンドがポール・リカールで開幕した。