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公式デジタル版もあり!! クルマの取扱説明書で愛車のことを深く知るには?

 最近の新型車にはさまざまな機能が備わっており、取扱説明書も、ナビゲーション用やボイスコントロール用、車両保証用など複数ある。どれも分厚く、多くの人が目の前にしただけでうんざりしてしまうページ数だ。

 正直なところ、取扱説明書を読まなくても運転は何とかなるものだが、せっかくならば、クルマに標準で備わるような便利機能は、まんべんなく活用したいところ。かくいう筆者も、現在乗っているクルマは、イラスト中心で書かれているクイックマニュアルを「サッ」と流し見した程度で、いわゆる説明書を読み込んではいなかったのだが、本原稿執筆にあたり、読んでみたらいろいろ発見があった。

文/吉川賢一
アイキャッチ写真/PiyawatNandeenoparit – stock.adobe.com
写真/Adobe Stock、NISSAN

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操作方法だけでなく、メンテナンスや運転方法まで!! 

目を通すことが少ない取扱説明書だが、近年高機能化が進む運転支援システムについては、どういった状況でどういった動作をするのか取扱説明書で事前に確認しておきたい

 取扱説明書の内容は、メーター周りの表示内容の説明や、ウィンカーレバーやワイパーレバー、各種スイッチの操作方法、シートの調整方法、USB電源の場所、サンルーフの開け方、エンジンフードの開け方などの基本的な操作の方法から、インフォテイメントシステムやボイスコマンドの使い方、運転支援システムがどういった状況でどういった動作をするのか、といったことまで詳細に書かれている。

 筆者も今回読んでみて「説明書は読まなくては」と気づいたのだが、アダプティブクルーズコントロールやステアリングアシスト機能については、リセット方法や、解除直前の設定を復帰する方法など、慌てることがないように事前に確認しておきたいところだし、緊急ブレーキの作動条件についても、雨天や雪道でも対応しているのかなど、知っておくべきだ。

 こうしたクルマの装備に関する説明だけでなく、シートポジションの正しい方法、安全運転のやりかた、バック駐車時の運転方法(どこからハンドルを切るのかなど)、ウォッシャー液の補充といったメンテナンスのやり方など、運転に関するさまざまなアドバイスも書かれている。

使いこなしているつもりでも、見落としている機能がある可能性も

 仕事上、(当たり前ではあるが)クルマに関しては関心も深く、愛車に関しても隅々まで熟知しているつもりだったので、知らないことがあることに正直驚いた。今回、筆者が自分のクルマの機能で改めて知ることができた機能は以下の5点だ。

●12Vシガーソケットが、センターコンソールの後方、後席側にもあるのを知った
●電動チルト&テレスコピックステアリングの操作レバーの先端をひねると、ステアリングヒーターのスイッチになっていた
●リバース時に、サイドミラーを下に向ける角度を記憶させることができた
●運転操作判定システムで、どういった操作をしたらよい点が取れるのか、細かいルール設定が分かった
●インフォテイメントを操作する手順で、ショートカットを設定できることが分かった

 しかしながら、取扱説明書には、筆者のクルマよりも上級グレードの操作方法まで書かれているため、「説明書に記述があるのに筆者のクルマには該当の装備がない」ということもあった。

 具体的には、助手席側のシートポジションメモリー機能や、シートベンチレーションなどなのだが、その装備がないということは認識しているはずなのに、筆者のクルマの説明書にはある、となると、なんとなく残念に感じ、がっかりもした。

サブスクやリースの場合は、クルマの保証内容もしっかり確認

 リースやサブスクでクルマを保有している場合は、クルマの保証に関する説明書についても、知っておかなければならない。ウォッシャー液補充やワイパーブレード、エンジンオイルなどの消耗品の定期交換は料金に含まれていることが多いが、すり減ったタイヤの交換やミッションオイル交換、ブレーキパッド交換、エアフィルター交換、飛び石を受けてひびが入ったフロントガラス交換など、どこまで料金に含まれるのか、知っておくべきだろう。

 また、一年点検や車検のタイミングでは費用が不要となっているが、実際には契約更新には費用が掛かったりすることもある。筆者もリースで保有しているクルマの契約内容で誤解をしていた項目もあった。「支払い費用は定額で全て込みこみ」といったふれこみは本当なのか、確認の意味でも、契約書は見ておいたほうがいい。

■メーカーの情報が一番正確

 最近では、主要メーカーが取扱説明書をPDFデータ化して、ダウンロード可能としていることがある。PDFになれば、キーワードで検索もできるので非常にありがたいことだ。

 取扱説明書は、筆者のように目を通さない人も多いが、記載内容に間違いがあってはならないもの。開発者はクルマを仕上げた後、開発の最終段階で魂を込めて作成している。

 ネットで探せばいくらでも情報は出てくるのだが、愛車に関しての最も正しい記載は取扱説明書にある。必ず読む必要があるものではないが、愛車に関して知りたいことがあったら、まず取扱説明書をみるようにしてほしい。

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