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時は天平、奈良の都。澤田瞳子さんの『火定』は、天然痘が猛威をふるう中、病院にあたる施薬院職員や医師が奔走する物語だ。 疫病の収束へ光明は見えたが、まだ先行きはわからない。主人公が胸の内を語る。「たとえどんな病が都を襲ったとしても、自分たちは再びもがき、苦しみながら、それに立ち向か…