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 乗っていれば目的地に到着する夜行バス。夜行列車が激減した令和の時代には、早朝や深夜の予定がある場合には唯一無二ともなる移動手段だろう。

 3列シートや個室なども備える車種もあるが、それでも時折トラブルになるのが迷惑行為の数々。「夜行バスなんて二度と乗らない!!」なんて人も出てきちゃうほどの迷惑行為もあるそうだ。

 今回は夜行バスをよく使うライターが「実は無意識にやっている迷惑行為」を分析します。

文/ハイウェイ善之助、写真/AdobeStock(トップ画像=Yuri Bizgaimer@AdobeStock)


■闇夜では意外に眩しいその光

スマホの画面は意外と明るい。消灯後に周囲が暗くなっている場合はなおさらだ(ldprod@AdobeStock)

 まず最初に言いたいのはバス車内は公共の場ということ。「そんなの当然だろ!!」と思われる人も多いはずだが、実際問題その意識があまりにも希薄な人がいるのも事実。そうでなければトラブルは起きにくいものだ。

 高速バスの車内は密閉空間(もちろん換気は充分されている)。些細な生活音でも響く。それを許容する心も持ち合わせていないと高速バスの利用は難しいケースもあるが、今回はトラブルになりやすい行動をまとめてみた。

 まず最初はスマートフォンの利用だ。目的地に到着してからなにをしよう、取引先との打合せ資料を見ておこう、映画を見よう……、など無限の使い道があるスマートフォン。

 実はこれ、意外にも迷惑行為につながっている。特に消灯後の車内でスマートフォンを使うと自分の想像以上にその光は遠くへ届いており、斜め前の乗客のディスプレイの光が目に入り寝付けないなんてことも頻繁に起こる。

 解決策としてはまず画面輝度は最低限にすること。そして手持ちカバンのなかで開いたり光が周囲に漏れないように工夫をすることだ。もちろん暗い車内でスマートフォンを使わないにこしたことはないのだが……。

■「今どの辺かなぁ?」と気になるのは凄く分かるけど

高速道路やトンネル内の照明装置はかなり光量がある。カーテンを少しでも開けると周囲の人が目を覚ます可能性大だ(naka@AdobeStock)

 高速バスを久しぶりに使うと夜中に移動するワクワク感、そして旅情を誘う雰囲気がたまらなくいいものだ。そんなワクワク状態で乗車して、いつの間にか消灯時間。興奮しているからなかなか寝付けない。そこでふと思うことがある。「今どの辺かなぁ」。

 ここでやれることは2通りある。ひとつめは先述のように光源を隠して、スマホで地図アプリなどを確認する。ふたつめは出発からの時間で大まかな居場所を想像する。後者はかなりマニアックだがやってみると結構楽しい(地図帳で旅行できるタイプにおすすめ)。

 この時にもっとも避けなければならないのが「カーテンをずらして外を見る」だ。もうこれをやった瞬間に数人の人が目を覚ます可能性が高い。これはありえない行動だ。

 なんせ高速道路上は合流箇所やトンネルなどは照明が煌々と照っている。ちょっといいだろう、という気持ちが実は大きなトラブルになるのでカーテンオープンだけは我慢したい。

■臭いにはいつも以上に敏感に

換気がされているとはいえ、夜行バスは基本的に密室。汗の匂いはもちろん、足の匂いや口臭ケアも忘れずに(khosrork@AdobeStock)

 夜行バスに乗る際に意外に大事なのが臭い。個室や3列シートならまだしも4列シートになると隣の席の乗客の臭いが気になることは多い。できればシャワーなどを済ませているのがベストだが、仕事帰りに乗る場合などはそうもいかないケースも多いはず。

 そこで考えられるのがボディシートや制汗スプレーなどで対応するケースだ。これはぜひ乗車前に済ませておくことを勧めたい。車内で使用するとその臭いが充満することもあるから避けたいところ。

 また喫煙者の人はリフレッシャーやミントタブレットなどを用意して、乗車前にタバコ臭を消すエチケットも持ち合わせておきたい。あとは乗車直前にニンニク「ましまし」のラーメンを食べることはないと思うが、念のため乗車直前の食事にも気を配ろう。

 さらにポマードや香水、柔軟剤など身だしなみを整えるための香りも行き過ぎれば悪臭になってしまう。バス酔いには臭いは大きくかかわる部分でもあるので、少しの気配りが大事だ。

 いろいろと制約があるように書いてきたが夜行バスは決して難しい乗り物ではない。少しの思いやりがあればだれもが使える便利な移動手段。ぜひ夏休みの旅行の一部に取り入れてみてはいかがだろうか?

投稿 もうマジで勘弁して!! 無意識にこれやってない? 夜行バスの超イラつく行動3選自動車情報誌「ベストカー」 に最初に表示されました。