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 2022年のF1を戦う全20人のドライバーが毎回ひとつの企画で競い合う『Grill The Grid』。今回ドライバーたちは、1コーナーのコース図を見てそれがどのサーキットのものなのかを当てるクイズに挑戦だ。

 出題されるのは今シーズンのグランプリが開催される全22のサーキット。F1ドライバーなら数百周は走ったことがあるはずのコースばかりだが、意外にも正解率は低かった。

 例えばイギリスGPの舞台となる伝統のシルバーストン。このおなじみのコースでも、1コーナーだけを取り出されるとなかなか難しい。ランス・ストロール(アストンマーティン)は「バルセロナ」と答え、角田裕毅(アルファタウリ)に至っては「ホッケンハイム」と回答。ちなみに角田のF1デビュー後、ホッケンハイムでのF1は開催されていない。

 それでも彼らはまだいい方で、なかにはファンから怒られてしまいそうなドライバーもちらほら。シャルル・ルクレール(フェラーリ)は、チームの聖地モンツァの1コーナーを見ても答えが浮かばず、一瞬固まってしまった。

 ルクレールはなんとか正解を絞り出してティフォシの落胆を招かずに済んだが、セルジオ・ペレス(レッドブル)はどうだろうか。彼は同じ問題に「メキシコ?」と回答。「チェコが母国GPのコースを覚えていないなんて……」とメキシコから嘆く声が聞こえてきそうだ。

 ペレスの例からも分かるように、このクイズでは特にベテランが有利というわけでもなさそうだ。F1最年長ドライバーのフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)は、モンツァに「マイアミ」、サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)に「マイアミ」、イモラに「マイアミ」、ジェッダに「マイアミ」……。わからないコースはすべて今季初開催のマイアミに逃げることにしたようだ。

 アロンソと同様にマイアミ連呼作戦をとったのが、同じくベテランのセバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)。しかしこの作戦は功を奏し、ふたりはちゃっかりとマイアミの1ポイントを獲得した。このしぶとさがF1の世界で生き残る秘訣なのかもしれない。

 2分の制限時間を終え、優勝したのは11問正解の伏兵アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)となった。最下位はバルテリ・ボッタス(アルファロメオ)で、正解数は3問だった。

 順位発表の後にはペレスのNGカットも収められているので、こちらもお見逃しのないように。このシーンから察するに、ペレスは本当に母国GPのコースを覚えていなかったようだ。

■動画はこちら(Formula1.com『Grill the Grid Episode 2: First corners』)

2022年F1第9戦マイアミGP 1コーナーに進入する角田裕毅(アルファタウリ)
2022年F1第9戦マイアミGP 1コーナーに進入する角田裕毅(アルファタウリ)