2022年7月25日、曙ブレーキ工業株式会社は、VWグループのセアト社(本社:スペイン)が設立した高性能ブランド「Cupra(クプラ)」の「Formentor VZ5」に、曙ブレーキ社製フロント6ポットディスクブレーキキャリパーが採用されたこと発表した。「Formentor VZ5」は「Cupra」ブランドの最新鋭高性能クロスオーバーSUVで、「Cupra」ブランドに曙ブレーキ社製品が採用されたのは今回が初めてとなる。
文/ベストカーWeb編集部、曙ブレーキ、画像/Cupra
■高級高性能SUVの足元を「曙」が支える
今回「Formentor VZ5」に採用されたディスクブレーキキャリパーは、曙ブレーキがF1などモータースポーツ用ブレーキ開発で培った技術を応用し、ピストン径の最適な組み合わせにより摩擦材の摩耗や熱伝達を均一化するとともに、高い放熱性を実現したオポーズドタイプ(対向ピストン型)の製品。キャリパーサイズを最適化することで、ブレーキ制動時の安定性を高めている。高い制動性能だけでなく、軽量化と耐久性を両立したブレーキキャリパー。
セアト社がスペイン・バルセロナで2018年に立ち上げた「Cupra(クプラ)」は、世界に刺激を与える型破りで挑戦的なブランドで、マルトレル(バルセロナ)に本社、グローバルネットワーク拠点およびレース部門を構えている。
「Cupra(クプラ)」ブランドは発足以来着実に売り上げを伸ばし、2021年には「Formentor」の販売台数は8万台に上っている。同ブランドは、電動化とスポーティさが両立することを証明しており、2022年には同ブランド初の電気自動車「Cupra Born」のラインアップを広げ、バッテリー容量の異なるモデルや、よりパワフルなe-Boostバージョンも追加。また、高性能クロスオーバーSUV「Formentor VZ5」の特別仕様車も発表している。
同ブランド2車種目の電気自動車である「Tavascan」、「Cupra(クプラ)」のすべてが始まったスペインのTerramarサーキットに敬意を表し名づけられた電動スポーツSUV「Terramar」が2024年に、そしてコンセプトカーUrbanRebelからインスピレーションを受けたブランド初の都市型電気自動車が2025年に市場に登場する予定。
曙ブレーキグループ(akebono)は、1929年の創業以来「安全・安心」を提供するグローバルなブレーキ専業メーカーとして社会に貢献。akebonoの事業の中心となっているのは自動車用のブレーキ製品で、ブレーキパッドやブレーキライニングなどの摩擦材、ディスクブレーキやドラムブレーキなどの機構部品をグローバルで供給している。
また、自動二輪車用ブレーキや新幹線をはじめとした鉄道車両用ブレーキ、フォークリフトなどの産業機械用ブレーキ、さらに、ブレーキの振動解析技術を活かしたセンサー製品にまで事業領域を拡大している。
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