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 トヨタカローラクロスは名門カローラシリーズ初となるSUVで、2020年タイで先行発売後、2021年9月から日本で販売開始された。

 ラインナップは1.8LのNAとハイブリッドを設定し、4WDはハイブリッドのみ。200万円切りスタートのコスパ抜群プライスも相まって2022年3月にはSUV販売台数で3位にランクイン。

 トヨタの公式アナウンスによると、現在ガソリン車は納期6か月以上、ハイブリッド車は納期未定という人気ぶりだ。

 そんな現在販売絶好調なカローラクロスを借り出し、「ここは良い!」ポイントと「ここがイマイチ…」なポイントについて山本シンヤ氏が評価する!!

※本稿は2022年5月のものです
文/山本シンヤ、写真/TOYOTA、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2022年6月10日号

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■カローラクロスは個性がないが総合力がヤバい!!

トヨタ カローラクロス。特筆すべきは快適性。ショックを巧みにいなし、前後席ともに乗り心地よし!

 いい意味で「普通」であること。ずば抜けた個性はないが、すべての項目で100点を目指した総合力が魅力。つまり、カローラシリーズのなかでど真ん中のキャラクターで、令和のニュースタンダードと言った感じである。

 エクステリアは兄貴分のRAV4、弟分のヤリスクロスと共通イメージだが、フェンダーまわりの抑揚など、意外と攻めのスタイルだ。

 インテリアはアッパー部がカローラシリーズ共通、ロアー部がカローラクロス専用だ。質感や操作性はクラストップレベルだが、強いて言えばSUVらしい遊び心が少ないのが残念。

 居住性は2640mmのホイールベースながらも、アップライトに座らせることで足元スペースは充分。ウィンドウ面積の広さやガラスルーフ採用なども相まって、数値以上に広々した印象だ。

 フットワークはTNGA「GA-C」を採用するがリアサスはトーションビーム式。ただし、大型ゴムブッシュの採用や常用域にこだわったサスペンションセッティング、神タイヤと呼ばれるミシュラン・プライマシー4など専用スペック。

 ハンドリングはセダン/ツーリングに対して薄皮2枚くらい入れたような穏やかさがある。

 特筆すべきは快適性でトーションビームによるネガ(ドタバタした動きやアタリの強さ)は感じられず、むしろ凹凸を乗り越える時のカドの取れた優しさやショックのいなし方などは兄弟モデル以上。

 後席もチェックしてみたが、入力の少なさや体の揺すられにくさなどは同クラス・同価格帯のライバルよりもレベルが高い。

 パワートレーンはガソリン/ハイブリッドともに過不足ないものの黒子に徹している印象。×と言うほどではないものの、キャラクターを考えると「プラス200cc」くらいの余裕を持たせてもよかったかな……と思っている。

強いて挙げるとパワートレーンが今ひとつ。「プラス200cc」の余裕が欲しい

●トヨタ カローラクロスZ(FF)主要諸元
・全長×全幅×全高:4490×1825×1620mm
・ホイールベース:2640mm
・車重:1350kg
・最小回転半径:5.2m
・最低地上高:160mm
・エンジン:1.8L、直4DOHC
・最高出力:140ps/6200rpm
・最大トルク:17.3kgm/3900rpm
・WLTCモード燃費:14.4km/L
・価格:264万円

・人気No.1グレード:Z(2WD)
・値引き:19万円

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