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Image:Sono Motors

ドイツのEVスタートアップSono Motorsが、ミュンヘンで開催されていたコミュニティイベント「Celebrate the Sun」で、太陽電池を備えるミニバンタイプのEV「Sion」の量産モデルを発表した。ボディ全面に太陽電池パネルを装備しており、1週間に平均112km、最大245kmほどの航続距離を日光から充電するという。

2016年にLaurin Hahn氏とJona Christians氏によって創業されたSono。その年にIndiegogoでクラウドファンディングを行ったアーバン向けEVは、目標とする1台あたりの価格設定がわずか1万2,000ユーロで、長距離バージョンでも1万6,000ユーロという低価格だった

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その後、2017年のなかばに最初の予約受け付けを開始し、2019年にはエクステリアのデザインとインテリアのファーストルック画像を公開。オンライン開催されたCES 2021では、洗練されたデザインになったSionのプロトタイプを出展した。

そして最近、一連の検証や認証取得用プロトタイプおよびミュールカーの構築を開始したところだ。これらは欧米のサーキットや公道でのテスト走行、衝突安全性試験などに用いられる。

今回発表されたSionは、最終的なデザイン調整が行われた量産向けバージョンだ。ボンネット、ルーフ、ドアなどの外装パネルには、456枚の太陽電池パネルが組み込まれており、54kWhのLFP電池(リン酸鉄リチウムイオン電池)に電力を蓄える仕組みになっている。

このバッテリーパックには1週間で平均112km、最大で245km走行分もの電力が蓄えられるとのこと。Sonoによれば、Sionは従来の同サイズのEVと比較し、充電スタンドなどによる充電量を最大で1/4にまで減らせるとしている。

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Sonoは記事執筆時点で約1万9,000台のオーダーを得ており、最終的な予約販売価格は2万5,126ユーロ(約350万円)になる予定とのことだ。なおプレオーダーが実施中だが、Webサイトに表示されている価格は2万9,900ユーロとなっている。

また、量産開始は2023年後半からになる見込み。Sonoは7年でおよそ25.7万台にまで生産を拡大していきたいとしている。

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さらにSonoは同日、ミュンヘン交通公社(MVG)との実証実験を終えて、バス車両に装着する太陽電池パネルキットを発売することも明らかにした。空調など電力を消費する社内電装系に電力を供給することで、既存の内燃機関バスの燃料コストを削減するために設計したものだ。

このキットにより、バス1台あたり最大で年間1,500リッターの軽油消費を削減でき、CO2排出も最大4トン削減できるという。Sonoは将来的に、トラックなどの物流車両全般に同社のキットを供給すべく、世界19社と協業しているとのことだ。

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