<p>パウエル議長お勧めのリセッション指標が警鐘-スプレッド急激に縮小</p><p>パウエル議長お勧めのリセッション指標が警鐘-スプレッド急激に縮小</p><p>米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長がリセッション(景気後退)指標として強調した短期フォワードスプレッドが警鐘を鳴らしている。</p><p>3カ月物米財務省短期証券(TB)の現在の利回りと18カ月後のインプライドフォワードレートの差は7月に入り約95ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)縮小した。月間の縮小幅として、データのある1996年以降で最大となる。リセッション懸念から資金が長期債に流入し、米国債のさまざまなイールドカーブはここ数週間に逆転した。 米金融当局にとっての難問は、賃金などのインフレ要因に関する指標が政策当局にタカ派姿勢維持を強いるのに十分高い一方で、先週の購買担当者指数( PMI )などの広範な経済活動を示す指標は厳しい景気減速に向かいつつあるのを示唆していることだ。 TDセキュリティーズのストラテジスト、 プラシャント・ニューナハ氏(シンガポール在勤)は「金利市場は2023年の米利下げを織り込んでおり、金融当局が景気後退リスクの高まりを受けて方向転換するとの見通しを示している」が、公式のインフレ指標は米欧の景気減速兆候にもかかわらずまだピークを確認しておらず、このためカーブはさらにフラット化するだろうと話した。 2年物米国債利回りは5年債を07年以降で最も大きく上回り、10年債との逆イールドは2000年以降で最大。パウエル議長は3月に、短期フォワードスプレッドの方がリセッション指標として重要だとし、このスプレッドは拡大していると指摘していた。 しかし発言のすぐ後にスプレッドはピークとなり、現在は急低下中で来月のある時点でマイナスになってもおかしくない。 原題:</p>