6月27日、F1世界選手権に参戦するスクーデリア・アルファタウリとBuzzグループは、持続可能な開発イニシアチブの加速と若手ドライバーの育成支援を目的とする複数年のパートナーシップを締結したことを発表した。
イギリス・ロンドンに本社を置くBuzzグループは、モータースポーツの世界的なネットワークを活かし、ファミリーオフィスやカーボンニュートラルファンドマネジメント、保険、証券、不動産、貿易、広告代理店など、多岐にわたる事業を世界で展開している多国籍コングロマリット企業だ。
また同社は、若手レーシングドライバーの育成プログラムや、F1グランプリ期間中にイベントを開催し、EVや水素技術のスタートアップと企業や投資家をつなぐB2Bネットワークプラットフォーム『BEX(Buzz Business Exchange)』などの取り組みも行っている。
モータースポーツでも様々なチームやドライバーをサポートしているBuzzグループは、2021年のF1ではマクラーレンを支え、2022年はF1直下のFIA F2に参戦するリチャード・フェルシュフォーのほか、インディカーシリーズに参戦する日本人ドライバーの佐藤琢磨などもサポートしている。
今回、そんなBuzzグループとアルファタウリF1のオフィシャルパートナーシップ再提携が発表され、2022年F1第10戦イギリスGPからAT03のコクピットサイドやヘッドレスト、リヤウイング翼端板の内側をはじめ、レーシングスーツやチームウェアなどの各所にBuzzグループのロゴが掲載されるとのことだ。
このF1への新たなコミットメントは、同グループの長期戦略ビジョンにおいて重要なマイルストーンとなるというBuzzグループの長谷川大祐代表は「モータースポーツを含むすべてのビジネスは、地球の寿命とそこに住む人々の健康と幸福を守るために、環境に対するポジティブな変化を推進しなければならないと考えています」と語った。
「2030年までにF1が掲げるネットゼロカーボンを達成するためには、各チーム、そしてF1全体でこの重要な目標に取り組む必要があります。Buzzが理想とするモータースポーツとカーボンニュートラルの両立という点は、以前私たちがパートナーシップを結んでいたスクーデリア・アルファタウリと完全に一致しており、最適なチームと言えます。私たちはこのミッションをともに実現できることにとてもワクワクしています」
また、アルファタウリから唯一の日本人ドライバーとしてF1に参戦する角田裕毅は「日本人のパートナーを迎えることができ嬉しく思います」とコメントを寄せた。
「特に、(2022年は)2019年以来、3年ぶりに鈴鹿に戻ることが決まっており、私たちにとって初めての母国でのF1レースとなるので、とても楽しみです。大祐さんとBuzzさんは、レースへの情熱と有望な若手ドライバーとの協力でよく知られているので、パートナーシップを通して一緒に協力できることを楽しみにしています」
そして、アルファタウリF1を率いるフランツ・トスト代表も「Buzzと大祐をチームに迎え入れることができ、とても嬉しく思う」と語り、パートナーシップを歓迎した。
「モータースポーツの様々なカテゴリーで積極的なパートナーシップを築いている彼らは、若い才能のサポートに非常に力を入れており、スクーデリア・アルファタウリの理念と完全に合致している」
「日本との強いつながりを持つBuzzは、この特別なローカル市場で私たちの評価をさらに高めてくれるだろう。持続可能な未来に対する彼らの焦点は、このF1というスポーツと我々のチームの両方にとって戦略的に非常に合致しており、この課題に関する新たな対話の促進を支援することを楽しみにしている」