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イキリ運転はかっこわりぃ!! ハラハラ、イライラ運転9選

 「俺ってイケてるじゃん」な雰囲気モリモリの「イキリ運転」、つまり、「いきがっている」運転は、イケてるどころか、周りをハラハラ、イライラさせるだけ。当然、トラブルのモトにもなることもある。特に近年は、あおり運転をはじめとした、キレやすいドライバー同士のトラブルが急増中ということで、「イキってるなぁ」と周りから思われるような運転は避けたいところだ。

 今回は、軽度のイキリから、重度のイキリまでご紹介。自分は関係ないと思っていても、周りから見るとかっこ悪いイキリ度満点の運転をしているかもしれない。一度、自分の運転を振り返ってみてほしい。

文/藤原鉄二、写真/写真AC

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イキリ度1 迷惑度は低いけど、チョいかっこ悪い…

■ハンドルの握り方がだらしない…「ハンドル握りたくないマン」

イキリ運転はかっこわりぃ!! ハラハラ、イライラ運転9選
指1本をハンドルに添えるだけ!? 高速道路など、単調な道を走っていると無意識のうちにやっていることも。覚えがある人も多いのでは?

 一瞬「このクルマは自動運転レベル3かっ!?」と目を疑ってしまうほど、ハンドル握り面積が小さい人を見たことがないだろうか? 具体的には、指1本でハンドルを支えるなどだ。実際、何かあったらクルマを的確にコントロールすることなどほぼ無理と思われるハンドルの握り方をしている人はかなり多い。

 無意識に行っているという人も多いだろうが、なかには「初心者じゃあるまいし、教習所で指導されるような位置でギュッとハンドルを握るなんてクールじゃないぜ」と、ベテランドライバー&運転上手いアピールをしている人もいるのでは? しかし、同乗者にとってはクールどころか不安でしかない……。

 特に女性は、男性が考えている以上にハンドルの握り方など、男性の運転中のちょっとしたしぐさを観察しているもの。「いきがって、かっこわるっ」なんて思われないようにハンドルの握り方には注意しよう。

 なお、道交法第七十条には「車両等の運転者は、当該車両等のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、交通及び当該車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない」とあり、ハンドルを両手でしっかりと握らず運転する行為は違反となる可能性が高い。本当に危険なので、走行中は正しい運転姿勢と「何があっても対応できる注意」を怠らないようにしよう。

■ナビ無視の「裏道知ってるからいいのおじさん」

 カーナビで右へというところをガン無視。指摘をすると、「ナビ通りに行くより早い道知ってるんだよ」と……。そんな人のクルマに同乗した経験がある人は多いはずだ。おじさんに多い傾向があるが、この「裏道を熟知している俺ってかっこいい」アピールを嫌う人は意外と多いのだ。

 最悪なのは、その裏道が私道のような極細道だったり、クルマが通ることが憚れるような道を走られた時……。

 悲しいかな、裏道を熟知していることがある意味”誇り”だった時代はもはや今は昔。ナビ頼りは常識のイマドキの若者にしたらナビに逆らうなんて無駄なイキリ行為にしか見えないのだ。

■成金おやじ臭プンプンの「のけぞりドラポジさん」

 ドライビングポジションを気にする同乗者は意外と多い。特に女性に不評なのが「のけぞりドラポジ」。「成金おやじみたいでかっこ悪い」という女性の声も……。

 クラッチ操作が必要なマニュアル車が多かった時代にはそれほど多くはなかったが、オートマ車全盛となってからは、この「のけぞりドラポジ」のドライバーが急増。特に、ストップアンドゴーのない高速道路を走っている時に、ソファやリクライニングシートにリラックスして座っちゃっているのかと思わせるくらいのけぞって運転しているドライバーも散見される。本人は無意識にやってしまっているのかもしれないが、成金おやじ臭を感じて「かっこわりぃ」と思っている人もけっこういたりするのでご注意を。

イキリ度2 嫌われ運転ランキングの常連運転

■謝意のつもりが…「クラクション大好きマン」

イキリ運転はかっこわりぃ!! ハラハラ、イライラ運転9選
「ピッ」とキメキメで鳴らしたつもりのクラクションがトラブルのモトになることは珍しくない。鳴らした相手がもっとヤバい奴だったら……。とにかく、クラクションはむやみやたらに鳴らさないことが鉄則だ

 これは微妙なところで、鳴らしている本人はイキっているわけでもなく、純粋に「感謝の気持ち」を示したいだけってこともある。しかし!! クラクションは日本語にすると「警音器」であることからもわかるようにお礼のために使用してはいけないものなのだ。

 さらに、鳴らし方がなっていないと、威嚇と勘違いされてトラブルのモトになることも……。お礼がわりに「ピッ」とやりたい気持ちにもかからわず、「ビー」と長押ししてしまったりすると、クールにお礼どころか、超かっこ悪い。

 ちなみに、道路交通法第54条第2項には、「車両等の運転者は、法令の規定により警音器を鳴らさなければならないこととされている場合を除き、警音器を鳴らしてはならない。ただし、危険を防止するためやむを得ないときは、この限りでない」と書かれている。つまり、原則は「鳴らさないようにしてね」ということだ。もちろん、合図・挨拶・お礼などに鳴らすのは間違った使い方だ。

 とにかく、クラクション多用ドライバーは同乗者、特に女性ウケも最悪。巷の女性アンケートでもカッコ悪い、同乗していて不快な運転ランキングの上位にきていることが多い。また、クラクションが原因のトラブルは後を絶たないため、用心してほしい。

■暗くなっても「サングラス絶対外さないマン」

 女性に大不人気なのがこれ。サングラスで”かっこいい俺”を演出したい気持ちはわかるが、実は、女性目線で見ると超かっこ悪い行為なのだ。「そんな奴、滅多にいない」と思ったら大間違い。よーく観察すると、薄暗くなってもサングラスを外していないドライバーは意外と多いのだ。

 対向車のライトがまぶしいため、どうしてもサングラスを着用したいというなら、ナイトドライブ用サングラスが販売されているのでそちらを。一般のサングラスを暗くなってから着用し続けるのは、周囲が見えにくくなるため超危険ということも知っておこう。


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■「急」のつく運転が大好き「自称プロドライバー」

 これは同乗者や周囲のドライバーにかなりのイキリ感を感じさせる運転。例えば、渋滞中に隣の車線が空いたりすると、突然、鋭角にハンドルを切って急発進。本人は「俺ってめちゃ判断力があるよね」アピールをしているつもりだろうが、同乗者も周りのドライバーも大迷惑。たとえ隣の車線に移ったとしても、劇的に目的地への到達時間が短縮されないことは、み~んな知っている。ということで、周りから見たら、ただのイキリくんにしか見えないのだ。

 他にも、コーナーにすごい勢いで突っ込んだ挙げ句に急ブレーキ&急ハンドル、どう考えても赤信号に引っ掛かるという場面でアクセル全開、案の定、急停車で首カックンなどなど。

 急のつく運転をする人ほど、「自分は運転がものすごく上手い」と思っている人が多いという心理学的な分析もある。また、ハンドル操作やペダルの踏み方が急である人ほど、「素早い操作ができる=運転が上手い」と勘違いしていることが多く、事故も起こしやすい傾向があるという分析も……。ということで、「俺は運転が上手い!!」と自負している人はご注意を。

イキリ運転はかっこわりぃ!! ハラハラ、イライラ運転9選
運転が上手い人は「急」のつく、同乗者や周りをハラハラさせるような運転はしない。人通りの多い道でスピードを落とさないような運転も周りから見たら、ただのイキリーだ

イキリ度3 トラブル危険度マックス

■イキリじゃなく、あおりですが…「車間距離ツメツメマン」

イキリ運転はかっこわりぃ!! ハラハラ、イライラ運転9選
このご時世、自分は威嚇しているつもりはなくても、車間をツメツメにされることに敏感なドライバーは多い。ツメツメ癖がある人は、悪癖の修正を!

 これは道交法的に完全アウトな運転であることは言うまでもないが、周囲のドライバーの不快感もマックスにさせる超イキリ運転だ。本人にイキリの意識はなくても、第三者には100%イキリと感じさせてしまうのが、大問題。

 あおり運転の厳罰化がニュースで頻繁に報道されるようになってからは、車間距離をとることを意識するドライバーも増えてはいるいっぽう、未だ、車間距離ツメツメなドライバーは多い。

 ツメツメにするドライバーの心理は、「急」がつく運転をする人の心理と近しいものがあるという。「俺は何かあっても運転が上手いから対処できる」と自信があるため、無意識に車間距離を詰めている可能性があるのだ。

 運転上手いアピールドライバーは、決して他車を威嚇しようとしているわけではないのだが、いずれはトラブルに巻き込まれる可能性が高い。そもそも第三者に危険と感じさせるような運転をする人は運転が上手いとは言えない。ということで、ツメツメ運転癖は今すぐ修正してほしい。

■危険なヤツを見かけたら許せない「正義漢」

 明らかに危険な距離まで近づいているのに強引に右折をするクルマや、横断歩道のない交通量の多い道を強引に渡ろうする歩行者が出現した瞬間、威嚇するようにわざとアクセルを踏み込んで加速してくるクルマを見かけたことはないだろうか? 本人は注意喚起をしているつもりなのかもしれないが、これはイキリを超越した危険運転。

 威嚇の甲斐なく対向車が右折したり、歩行者が強引に渡ってきたら、直前でブレーキを踏むつもりではあるのだろうが、万一、それが間に合わなかったら大事故につながる。

 もちろん、強引に右折をするクルマも悪い、危ない状況にも関わらず道を強引に渡る歩行者も悪い。しかし、このような運手は、第三者からは、ハラハラなイキリ運転にしか見えないのだ。

■ほぼ確信犯な「イキリー割り込みマン」

 右折することはわかっているのに、ギリギリまで直進レーンを走り続け、右折レーンの先頭付近で強引な割り込みをするドライバー。ひと昔前は、他県ナンバーだったり、「わ」ナンバーだったりすると「しゃーないな」と、優しい気持ちで許してあげたものだが……。

 ちょっと待て!! 今はほとんどのクルマが”ナビ”というハイテク装備を装着しているはず。ナビが数百m先で「次の信号を右折です」と優しくナビゲートしているはず。ということは、この割り込みはほぼ確信犯。みんなそいつが確信犯だとは知っている。しかし、それでも開き直り、直進レーンの流れを滞らせても「おらおら! 入れろやー! 道を空けろやー!」と頭を突っ込んでくるイキリー。これは許されざる行為だが、怖いから許しちゃうという人も多いだろう。

 とにかく、割り込み運転はトラブルの元凶。トラブルに巻き込まれないためにも、「入れてくれて当然」な運転はやめよう。

 ただし現実的には、悪気がないイキリーにいくらやめろと言っても、やめるワケがない……。ということで、悔しいけれど、イキリー割り込み車に遭遇したら道を譲っちゃうほうが賢明なのだ。

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