デビューから6年あまりが経過しているも、未だに絶好調なのがホンダ フリードだ。2022年6月にマイナーチェンジを実施し延命措置を図っているため、フルモデルチェンジはもう少し先となりそうだ。
今新車の納期が遅れているために中古車市場が注目されているのはご存じの通りで、フリードはその筆頭でもある。マイチェンしたために、狙い目はズバリこの前まで試乗車として使われていた個体。あるいは登録済み未使用車だ。でもそれはホント!?
文:山本晋也
画像:HONDA
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■人気なのに未だ納車も早いフリード! 売れる要素だらけの一台
3列シート、後席スライドドアを持つミニバン・カテゴリーにおいて最小サイズといえるのがホンダ フリードだ。「最高にちょうどいいホンダ」という初期モデルに使われていたキャッチコピーの印象も深く、いまだに「ちょうどいいフリード」という愛称で呼ばれることも多い。
実際、日本で使うにはちょうどいいサイズ感のボディに、驚くほど広く使えるキャビンを組み合わせた、ある意味でホンダらしい一台といえる。そうした見事なパッケージもあって、現行モデルについてはデビューから6年になろうとしている現在も好調に売れている。
さらに2022年6月23日には前席シートヒーターやスライドドアのロールサンシェードの標準装備化、特別仕様車「BLACK STYLE(ブラックスタイル)」を設定するなど商品力アップを図るマイナーチェンジを実施している。
とくに特別仕様車は、通常グレードではグリルレスデザインとなっているフリードに、メッキグリルを与えたもので、これまでとは異なるユーザー層にも刺さりそうなスタイリングとなっている。モデル末期に近づいているとう声もあるが、盤石の体制を築き上げたともいえる。
そんなフリードは、コロナ禍&半導体不足にもかかわらず、順調に生産されている。メーカーの公式発表によれば納期はガソリン車で2か月、ハイブリッド車で3か月というから現在の基準でいえば早めに納車されるといえるだろう。実際、ステップワゴンのハイブリッド車はいまオーダーしても納車は半年後になるというのだ。
■マイチェン直後は試乗車上がりの中古に注目! 装備も超充実
しかしながら、マイナーチェンジ直後ということで、注目したいのが中古車市場だ。人気モデルというのはディーラーが試乗車を用意することが多い。しかしマイナーチェンジをしてしまうと、試乗車としてはお役御免となるのは自明だ。
というわけで、いま中古車市場には「試乗車あがり」といえる高年式の個体がけっこうな数で流れ込んでいる。走行距離も500~2000kmくらいのことが多く、しっかりと整備されているので程度は極上といえる。
さらにディーラー試乗車は、お客様にアピールするためカーナビなどの純正アクセサリー類を装着していることが多い。そのため一見するとプレミア価格をつけているようにも見えるが、純正のインターナビはそれなりに高価なアイテムであるので、仕様を吟味していくと結構お買い得な値付けになっていることが多い。
しかも、中古車であるから書類を揃えてから1週間程度での納車も可能。すぐに乗りたいという向きであれば検討する価値は多いにある。
そもそも、今回のマイナーチェンジでは外観についてはボディカラーに新色が設定されたくらいで、大きくは変わっていない。そのため後々のリセールバリューという点においても、マイナーチェンジ前後で大きく変わるとは考えづらい。
納期がはやいというメリットも含めて、このタイミングだからこそ出てきているる「試乗車あがり」の個体は狙い目といえる。
■ほぼ新車なのに超格安!? 登録未使用車こそ狙い目
とはいえ、マイナーチェンジを実施したのは事実だ。そうなると、より狙い目となってくるのは、数kmしか走っていない極上の中古車、業界用語では「登録済未使用車」と呼ばれている中古車だ。
ほぼ新車といえる内容で、即納かつ新車価格より安価になっているのが登録済未使用車の特徴だ。新車がマイナーチェンジを実施してしまうと、店頭に並ぶ登録済未使用車がマイナーチェンジ前のクルマになってしまう。
そのため販売店としても鮮度があるうちに販売してしまおうと、お買い得感を増すような値付けにすることが多い。マイナーチェンジ直後の今は、まさに狙い目のタイミングといえる。
もっとも、試乗車あがりの個体がナビなどのアクセサリーが充実しているのに対して、最初から登録済未使用車になることが前提の個体はアクセサリー類がほとんどついていないことが多い。
グッと安くなっているように見えても、カーナビなどの装備を追加すると、それなりに乗り出し価格は上がってしまう点は留意したい。
■フリードのリセールがヤバい! 5年乗っても40%越え
ちなみに、筆者は現行フリードの初期型に乗っていて、4年9か月(2回目の車検まで3か月を残した状態)で売却した経験を持つが、その際の買取価格は新車価格の40%を超えていた。突出して優れたリセールバリューとはいえないが、ハイブリッドではないガソリン車としては十分なレベルであったという印象がある。
今後もフリードが同様のリセールバリューを維持できるとすれば、そして前述したように今回のマイナーチェンジでは外観がほとんど変わっていないことを考えると、このタイミングで試乗車あがりの中古車、登録済未使用車を購入したからといって新車を購入した場合と比べてリセールバリューが大きく変わるということもないだろう。
そうであれば、マイナーチェンジ直後のタイミングだからこそ中古車市場で目立つようになっている高年式・低走行のフリードを狙うというのはありだろう。中古車探しというのは一期一会である、好機を逃さず自分にあった個体を見つけてほしい。
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投稿 即納フリード多数発生の予感! お買い得な高年式中古車を狙うべき理由 は 自動車情報誌「ベストカー」 に最初に表示されました。