こうして、ミニは私たちをも充電したいのだ。ミニ エースマンには感動がある。ミニ エースマンは、クールなディテールを持つ遊び心のあるBEVクロスオーバーだ。我々は最初のチェックを行った。
このミニはあなたに微笑みかけ、あなたはすぐに「おい、お前は俺の友達だ!」と感じるだろう。AUTO BILDがそんな新型エースマンと初デート!新型はまだ開発中のスタディモデルだが、チーフデザイナーは「ほぼこのまま来る!」と言っている。
オリバー ハイルマー(47歳)は、ミニのデザイン部長として、今、手一杯の状態である。2024年には、新しい電動プラットフォームを採用した3ドアモデルが発売され、その少し後に、この「エースマン」が発売される予定だからだ。「ミニ カントリーマン」が4.40mに伸びるから、そんな4mハイシートの5ドアにも余裕があるのだ。正確には、「ミニ エースマン」は長さ4.05メートル、幅1.99メートル、高さ1.59メートルである。しかし、このクロスオーバーは、ちっともちっぽけなクルマ(=ミニ)には見えない。
エースマンのデザインは印象的
立派に見える理由は、20インチのホイールと、印象的なコーナーとエッジによるものだ。コーナーに沿ったクールなホイールアーチ、タイトなオーバーハングを見てほしい。それくらい、印象は強いのだ! 中も広い。電動キット、バッテリーは床下、小さなエンジン、それらは特に足のためのスペースを提供する。
新型ミニの切り札はサスティナビリティ
将来的には、ミニでも、レザーやクロームを使わず、サスティナブルにやっていきたいと考えている。「エースマン」の中で、まるで注目を集めるための叫びのように生地を演出するのだ。手芸店で端切れを買ってきたのだろう、とにかくシートはパッチワークのようなもの、ハンドルは編み物のよう、ダッシュボードは布で覆われている。そのように、ミニが改革していることはとても新鮮だ。
内部はエースマンのブランドルックを採用
それなのに、まったく変わらない部分もある。ステアリングの後ろにあるスピードメーターを見るのではなく、昔と同じように真ん中にあるデジタルディスプレイ、そしてその下には、ショートコマンド用のスイッチバーを設置している。パーキングブレーキの操作、ドライブのON/OFF、ギアの選択、ラジオの音量調整などだ。有機ELを用いた画面は、ドアパネルに至るまで、ダッシュボード全体に、ナビゲーション情報や個人画像を表示することも可能となっている。
ドライバーへのあいさつは親切に
ロックを解除すると、グリルのLEDがユニオンジャックのグラフィックになり、右のヘッドライト(これもLED)でオーナーにウィンクし、ドアを開けると、入口付近のフロアにカラフルなグラフィック画像が投影される。中央の丸型ディスプレイには、放射状に「カラー・バースト」が表示され、さらにルーフ・ライニングからダッシュボードとドア・パネルに向けても同様の多色投影が行われる。そして「Hey Friend」と表示される。走り出す前からエクステリアとインテリアを流れるように移行する光と音の総合的な体験が得られるというわけだ。
結論:
このようなものは、ミニからしか生まれない。「ミニ エースマン」は、トータルカスタマイズ、デジタルオールラウンダーという、素晴らしい才能を持った小さなハイシートになる。4mという大きさは時代に合っているが、決して価格は安くはないだろう。
【ABJのコメント】
ミニのBEVモデルはすでに数年前から存在し、実際に試乗したインプレッションも読んだ記憶がある。しかし、その後ミニに本格的なBEVが登場し、市場で大きなシュアを獲得した、ということはなく、今でもミニといえば内燃機関のモデルがポピュラーな存在として世の中では受け入れられている。もちろんミニのテクノロジーはBMWであるからして、やろうと思えばBMWのBEVメカニズムを移植すれば成立するはずではるのだが、そういう簡単なものではミニファン許すはずはない、と考えたのであろうか、今回のモデルも大きくベースモデルの?BMWとはイメージも内容を変えて登場してきた。
そうは言っても、大筋の走るためのテクノロジーはBMWのものであることは間違いなく、つまりはかなりの性能を持ったものと考えられるし、おそらくその走りに関しては期待以上のものがあるのだろう。しかしミニの場合、そんな部分よりも、オシャレであることや、他の車とは違うミニらしさ、つまりもっと有機的で動物的とも言えるかわいらしさや愛らしさを持っているかどうかが必須とされるはずで、そういう意味では、ミニ開発というのはソフトウエアの部分が多く必要とされるということでもあろう。今回のレポートを信ずるのであれば、市場に登場してくるミニBEVは、かなりコスメティックスな部分に気を使ったモデルになるようで、自動車らしさというよりも、ミニらしさを現代解釈したようなデザインテイストあふれる自動車のようである。昔のガソリン臭いミニを知っている者にとっては、なんとも戸惑うほどのデザインだが、21世紀のミニはこういうものなのだと思い、理解できるよう努力したい。(KO)
Text: Andreas May
加筆: 大林晃平
Photo: BMW Group