アストンマーティンは、今シーズン2度目となる大規模アップデートをマシンに投入する予定だ。今週末のF1第10戦イギリスGPに向けて、AMR22に新パッケージを実装することになる。
先月、アストンマーティンはバルセロナで大幅に改良されたマシンを登場させて話題をさらった。そのマシンは、レッドブルのRB18とその上向きに傾斜した独特なサイドポッドのデザインからかなりの、もしくは非常に多くのインスピレーションを得ていた。
模倣の申し立てのなかで、アストンマーティンのマシンはFIAによって合法と見なされ、それ以来チームはパフォーマンスを向上させてきた。しかしアストンマーティンのチーム代表であるマイク・クラックによると、これで終わりではないという。
「我々は常に歩みを進めているが、大規模なものは少々異なる管理がなされている」とクラックが語ったと『The Race』は報じた。
「シルバーストンに向けてさらに大幅なアップデートを投入する予定だ。だがほとんどのチームがそうするものだと思う。どのチームがどれだけのものを持ち込み、どれだけの効果が出るのかが問題だ」
「だが我々は非常に自信を持っており、いい一歩を踏み出した。次の一歩もいいものになるだろう」
「そのため目標は中団のトップになることでなければならない。ポイント圏内でスタートできるようにするためだ」
クラックは、現在の中団がどれだけ拮抗しているかを考えると、わずかな改善もチームにとってはF1の序列における大きな前進に等しいと主張している。
「大きく順位を上げるために大きな一歩を踏み出す必要はない」とクラックは語った。「過去は少し違った。相当下のポジションにいると、マシン同士の違いは非常に大きかった。だが、バクーでのFP3だったと思うが、5番手と15番手との差は0.4秒程度だったと思う」
「中団グループのトップにいるようにすれば、ポイントに必要なコンマ2、3秒が足りない場合と違って、はるかに多くのポイントを稼げる」
「それは、我々が新しいマシンに注目しているとは言えない理由でもある。我々はこのグループのトップにいなければならない。そうすればポイント争いが楽になるだろう。開幕の順位で1年を終わらせることはできないからだ」
開幕から3戦の時点で、アストンマーティンはトップ10フィニッシュを獲得していない唯一のチームだった。それ以来、チームはバルセロナを除くすべてのラウンドで得点を重ねており、コンストラクターズランキングでは8位につけている。
アップデート版パッケージはあるものの、クラックはチームにはシルバーストンでしっかり足場を築いておく必要があると述べている。コースレイアウトはバルセロナと似ており、バクーやモントリオールと違ってチームのマシンとは相性がよくないかもしれないからだ。
「確かにマシンが優れており、コースも競争力を発揮する助けになってくれるような組み合わせがあった。バルセロナのようなコースでの3戦よりもね」
「我々は地に足をつけておく必要がある。今後この種のコースにアップデートを持ち込む必要があることはわかっている。それがアップデートを行うことを選んだ理由でもある」
「競争力を保つためにマシンをアップデートしなければならない。シルバーストンではどのチームもアップデートを持ち込むことは分かっているからだ」