2016年のF1ワールドチャンピオンであるニコ・ロズベルグが、自身が率いるエクストリームEチーム『ロズベルグXレーシング(RXR)』のプライベートテストに参加。オーナーとしてステアリングを握ったロズベルグは、初体験の電動SUV『オデッセイ21』の走りに大興奮の様子をみせた。
エクストリームE初年度のチャンピオンに輝いたRXRはこの日、ニュルブルクリンクのオフロードコースでプライベートテストを行った。帯同したチームの創設者兼CEOのロズベルグは、所属ドライバーのヨハン・クリストファーソンとミカエラ-アーリン・コチュリンスキーとともに市販車でコースをチェックしたあと、自らの手でエクストリームE用ワンメイクマシンであるオデッセイ21のステアリングを握ることになった。
テスト走行に先立ち、緊張の度合いを10段階で「8、いや9」と評価したロズベルグだが、オフロードマシンをドライブするのはこれが初めてとなる。そもそもレーシングスーツに袖を通すのも数年ぶりだという彼は、マシンに乗り込む前から「クラッシュしたらどうすればいい?」「もし火が出たら誰が助けに来てくるんだ?」としきりに確認。スタッフから「あなたはプロなんだから大丈夫だよ」と励まされながらコックピットに収まる。
しかし、いざスタートすると彼の緊張はすぐに吹き飛んだようだ。巧みなハンドルさばきで豪快にマシンをスライドさせると、コースチェック時には不安視していた巨大な岩やバンプもものともせず、アクセルを踏み続けた。
試乗を終えたロズベルグは「なんてクールなマシンなんだ! ありえないよ!」と大興奮。「何も気にすることなくどこでも走っていけるんだ」として、オデッセイ21を「戦車のようだ」と例え、そのハンドリングとグリップレベルの高さに驚いた様子だ。
自らの手によるテストの後、ロズベルグはクリストファーソンの助手席に座っての同乗走行も行った。WorldRX世界ラリークロス選手権を4度制した実績を持つクリストファーソンのドライブに「スピードを落としてくれ!」と悲鳴を上げたロズベルグは、マシンから降りると「異次元だ。クレイジーだったよ」と自身の走りとの差を実感。自チームのドライバーのスピードを身を持って体験し、チームオーナーは満足げな表情でテストを終えた。