半導体を中心とする部品不足やコロナ禍による中国・上海のロックダウンの影響により、自動車メーカー各社の生産遅れが目立ってきている。
こうした状況に加えて、2021年~2022年に発売された新車は当然のことながら注文が殺到。特に、人気車のハイブリッドモデルの納期は1年以上が当たり前という、納期の遅れが目立ってきている。
さて、まもなく発表・発売される新型シエンタはどうなっているのか、トヨタディーラーを徹底調査! 最新情報をお届けしよう。
文/ベストカーweb編集部
写真/ベストカー編集部、ベストカーweb編集部、トヨタ
※この情報はメーカーからもたらされた情報ではなく、筆者が独自に取材したものです。また半導体不足による生産の遅延を含め、時期、地域によって異なる場合もあることをご了承ください。
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■新型シエンタは8月1日から価格提示、先行予約開始、発表・発売は8月23日の予定
新型シエンタの情報は、トヨタディーラーは鉄壁といえるほどマル秘扱いで、来店したユーザーに簡易カタログの事前配布もない。
しかし、Twitterでは仙台港(おそらくトヨタ自動車東日本宮城大衡工場で生産された新型シエンタを全国に輸送するためにモータープールに集められていたもの)に駐車している新型シエンタの写真が公開されるなど、徐々にその姿が明らかになってきた。
前回本webではお伝えした情報では8月2日の発表だったが遅延となり、ようやく発表・発売日も各ディーラーにメーカーから伝えられたようだ。筆者が伺ったディーラーでは、8月1日頃に価格が提示され、見積書が作成できるようになり、と同時に先行予約の受付が開始され、8月23日に発表・発売するとのこと。この8月23日の発表日以降にカタログが配られるそうだ。
この段階では、まだ実車を見ることはできない。ディーラーのショールームに展示され、試乗できるようになるのは、9月以降だそうだ。
営業マンは「先日のクラウン発表の時のように記者発表会が行われて、六本木で一般公開されましたが、今回もどこかで一般公開されるといいのですが……。納期に関してもクラウンは発表日前日に、発売が秋に延期されたこともあり、新型シエンタもまだどうなるか予測できません」。
さすがにクルマを見ないで購入の話ができないらしく、本気で購入を考えている人には営業マン用の販促動画を見せているという。
ただ、筆者が訪れた店舗すべてが見せてくれたわけではなかった。新型シエンタの動画は、外観からインパネ、シートアレンジ、グレード展開、さらには下山テストコースで撮影されたであろう新型シエンタの試乗の様子、さらにはフリード、輸入車との比較などかなり濃い内容だった。
このディーラーではまだ新型シエンタの価格や見積書の作成もできなかったが、別のディーラーでは価格も教えてくれ、7月23日から見積書も作成可能で、先行予約を受け付けていた。
■新型シエンタのラインナップと価格
■ガソリンモデル、2WDのみ
●5人乗り
X=195万円、G=230万円、 Z=252万円
●7人乗り
G=234万円、Z=256万円、
■ハイブリッドモデル、2WD/E-FOUR
●5人乗り
X=2WD:238万円、4WD:257万8000円
G=2WD:265万円、4WD:284万8000円
Z=2WD:287万円、4WD:306万8000円
●7人乗り
G=2WD:269万円、4WD:288万8000円
Z=2WD:291万円、4WD:310万8000円
※価格はディーラー調べ
■さて、新型シエンタはいつから納車されるのか? どのタイミングで判子を押すべきか?
筆者が訪れたディーラーの話をまとめると、8月1日に価格がユーザーに伝えることができ、先行予約がスタート。東京地区のディーラーでは8月1日(月)、2日(火)が定休日のところもあり、8月3日から新型シエンタの商戦がスタートするようだ。ただし、これは東京地区の話で、全国のディーラーでは、7月23日から先行予約を受け付けているディーラーもあるという情報も入ってきている。
さて、新型シエンタの納期はいつ頃になるのか? またいつ注文すればいち早く納車されるか?
あくまでもディーラーの営業マンの推測になるが、8月1~3日(または7月23日以降)に先行予約したとして、早ければ2023年春頃(1~3月)になるとのこと。売れ筋および推奨グレードとなる、ハイブリッドZ(5人乗り)やガソリンモデルのZ(7人乗り)の納期が早く、そのほかのグレードや2トーンカラー、メーカーオプションの有無によっては、2023年4月以降に後回しで生産され、納期もそれ以降になるという。
繰り返すが、あくまでもおおよその時期なので今後変わる可能性も大いにありえるので参考程度にお考えいただきたい。
ここまで話を聞いて、読者のみなさんは、「新型シエンタ」のカタログも、実車も見ずに、購入できるだろうか?
しかし、現実には発表・発売予定の8月23日以降に契約すると、その時にはすでに、ノア&ヴォクシーやヤリスクロスと同じように、ガソリン車の納車は6ヵ月以上先、ハイブリッド車にいたっては納期1年以上先になってしまう。「やっぱり実車を見ないと買えない」という方は、さらに納車が遅くなる……。
実車を見ないで新車を購入するという、いわゆる“みずてん”。今やこの“みずてん”をしないと、人気の新車をいち早く購入できないのだ。
余談となるが、トヨタ車以外でも新車販売の現場は大混乱しており、例えば新型フェアレディZは2022年4月に価格が発表された後、6月下旬に発売予定だったが、7月19日には「7月末で受注停止」と発表された。
新型シビックタイプRも2022年7月21日にティザー発表され、ディーラーでは価格提示、先行予約が始まったが、東京地区の8割を占めるホンダカーズでは発表から2日で、注文受付を終了し、抽選販売という事態にもなっている。
新型シエンタを早く欲しい人は、次の土日にディーラーに行き、先行予約を受け付けていなくても、営業マンに話を聞いて、いつ注文できるのか、事前に話を聞くなどして早め早めの対策をしたほうがいいだろう。
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